[司会]
■岩切 栄人(経営管理部長)
[参加者]
■右:進 祐介(水処理領域)
■左:北村 隆行(資源開発領域)
地熱発電所をつくるために地下1,000m以上の深さまで掘削したり、上水・下水道施設を建設するために最新鋭の設備を設置したり。ドリコが手がける事業には「工事」がつきもの。その現場で働く人々をマネジメントする、大切な役割を担うのが施工管理者だ。そこで今回は、資源開発領域と水処理領域、それぞれの施工管理者である北村隆行と進祐介による対談を企画。人財採用を担当する経営管理部長・岩切栄人の司会で、施工管理という仕事のやりがいやドリコの職場風土などについて、存分に語りあってもらった。
5つの職種でさまざまな人財が活躍中
岩切 はじめに、求職者の方々に向けて、ドリコが募集している職種をひと通り、簡単に説明させてください。「施工管理」「営業」「設計」「技術」「管理」の5つがあります。
前提として、ドリコの2つのメイン事業、“資源開発領域”と“水処理領域”のどちらにおいても、工事を行うことが必要不可欠。その工事現場で作業する方々をまとめ、お客さまの意向に沿ってマネジメントするのが1つ目の職種、「施工管理」です。2つ目の「営業・企画」は自治体やメーカーなどから、工事の仕事を受注してくるのが役割。技術知識がなければできないので、理系出身の方が多く活躍しているのが特徴ですね。3つ目の「設計」はおもに“水処理領域”に所属。上下水道施設などに必要な設備や装置を選定し、その配置をデザインする仕事です。
また、ドリコでは工事を行うだけでなく、環境保全や水処理に役立つ薬剤や設備、システムを開発したり、土壌汚染の調査を手がける事業も展開しています。これらに携わるのが4つ目の「技術・分析」で、非常に専門性の高い職種です。5つ目の「管理」は、総務・人事・経理・購買・安全衛生など、いわゆる間接部門に相当します。
今回の企画では、とくに「施工管理」について、みなさんに詳しくお伝えできればと思います。“資源開発領域”と“水処理領域”、それぞれの施工管理者に集まってもらいました! 進さんと北村さん、まずは自己紹介と、印象に残っている仕事エピソードをぜひ、お願いします。
進 はい。私は、“水処理領域”の施工管理を担当しています。印象深い経験といえば、はじめて施工管理の仕事をしたときのこと。鳥取にある民間の食品工場でした。現場で働く職人さんたちが、想像していたよりもコミュニケーションが取りやすい方ばかりで、スムーズに完工したんです。実際に現場に入るまでは、職人さんたちのことが、ちょっとこわかったんですけれど(笑)。このとき、チームワークの重要性をあらためて実感しました。施工管理者としての初仕事から自信をつけ、幸先のいいスタートを切ることができましたね。
このときは民間企業が発注する工事でしたが、“水処理領域”の工事は、上水・下水処理場など、公共機関が発注するものも多いのが特徴です。現在の私は、おもに公共工事の仕事をしていて、営業や設計の担当者と連携しながら、品質管理、工程管理、安全管理、コスト管理を行っています。監督者として、現場をマネジメントする役割ですね。
北村 私が担当している“資源開発領域”の場合、施工管理者としての業務内容は進さんとほとんど変わりませんが、ほとんどが民間工事である点は異なります。地熱エネルギー活用のための蒸気井、温泉、水井戸などを掘削するのが仕事で、そのなかでも私が主に担当しているのは地熱蒸気井の工事。ですから、おもなお客さまは電力会社です。ただ、最近は再生可能エネルギー開発が活発化していて、ゼネコンやデベロッパーなどと一緒に仕事する機会も増えてきましたね。
いままでに経験した仕事のなかでは、3年ほど前、北海道の現場ではじめて計画から施工管理までを担当したときのことが印象に残っています。そのとき、現場で働くスタッフの応援をベトナムの掘削会社にお願いしたんです。ベトナムは海底ガス田の開発などで、掘削のスペシャリストが活躍しているので。最初は「言葉が違うし、コミュニケーションが心配だな…」と思っていましたが、なんの問題もなく工事を終えることができました。掘削のスペシャリストばかりが集まり、お互いを認め合っていたからでしょうね。このときの達成感は、いまでも忘れることはありません。
ひとりの学生のために札幌に来てくれた
岩切 いまでは最前線で大活躍してくれているお二人。そもそも、どうしてドリコに入ろうと思ったのか、入社するまでの経緯を教えてください。
進 私の場合、大学では環境科学部を専攻し、地球環境の保全や人間社会の環境調和などをはかるための研究をしていました。というのも、高校のとき、家の近所にあった川が汚れているのを見て、「水をキレイにしたい!」と思ったのがきっかけ。就活に際しても、水をキレイにできるような仕事に就ける会社を探しました。
そのなかで、「ドリコで働きたい」と思ったのは、採用面接のときに会った方々が、みんなやさしい人ばかりだったから。一緒に働く方たちの人柄で選んだ感じです。あとは、公共工事でも民間工事でもたくさんの実績があり、会社の経営が安定していそうだと感じたこともありますね。
北村 私も就活では「大学で研究したことを活かせるような職に」と考えていました。私が研究していたのは、平野部の地下水の動き。地層に水が浸透していくスピードがおもなテーマ。ですから、水が存在する深さがまったく違いますけど、「温泉などを掘る仕事もアリだな」と。
ドリコを選んだのは、温泉掘削で日本一の実績を誇る会社であったことや、地質調査のコンサルティングも手がけていたから。大学での研究が活かせそうでした。それに、当時、札幌に住んでいた私に対して、「人事担当者が札幌にいく機会があるので、そのとき採用面接をしましょう」と、お声がけいただいたんです。学生ひとりのために、そこまで親切な対応をしていただいたことがうれしくて。決め手のひとつになりました。
理論をもって話を進めていくことで職人さんを説得
岩切 二人とも新卒でドリコに入社したわけですね。実際に、働いてみて、どんなところにやりがいを感じていますか。
北村 掘削は、地下の見えないところを探していく作業。やはり蒸気が出たときの感動はものすごいです。それに、工事中は山間部にある温泉街の宿に泊まることが多く、長い現場だと1年ほどいることも。だから、地元の人たちと、ふれあいながら仕事できるのが楽しい。以前、携わった岐阜県の奥飛騨の現場では、地熱エネルギー開発と同時に、地域で活用する熱水を供給するものでもあったから、地元の方からとても感謝されたんです。忘れられませんよ。地域に貢献できるのは、この仕事ならではのやりがいになっていますね。
進 私の場合、公共工事がメインなので、社会のインフラを整備する重要性を日々、感じていて。それがやりがいになっています。あとは、施工管理者として、ひとつの現場を任せてもらえるようになったこと。ずっと、アシスタントとして経験を積んできて、一人前として認められたのがうれしかった。
岩切 二人とも、いまのようになるまでには上司や先輩の助言やサポートがあったと思います。とくに、自己成長に役立ったものはなんでしょう。
北村 「理論をもって話を進めていくこと」が大事だと上司から教わりました。施工管理者は、目上の職人さんに指示を出すことが多い。工事についての知識を身につけたうえで、理屈で議論できるようにしないと、豊富な経験をもつ職人さんたちを納得させられない。
実際、ある現場でのこと。職人さんたちは効率よく、一気に掘ってしまおうとしていたんですが、私は地質調査をみて、「ここの地層は浸透性が高く、掘削するため坑内に送り込む泥水が周囲の地層にしみこんでしまい、掘削効率が悪くなるうえに、事故が起きるリスクが高くなる」と判断。仮説や理論をしっかりと整理したうえで伝えることで、職人さんたちも納得してくれました。上司のアドバイスのおかげだったと、感謝しています。
進 私が上司から受けた助言で、いちばん心に残っているのは「なにごとも注意深く観察すること」ですね。現場の様子を単に眺めているだけではダメ。たとえば、現場の配管をみて、「ここにパイプがあるな」ではなく、パイプを接続しているボルトの種類を確認すれば、配管の構造やボルトの役割まで知ることができる。虫眼鏡を使って観察するのと似ているかもしれませんね。自己成長には欠かせない視点だったと気づきました。
岩切 なるほど。経験豊富な先輩たちから、さまざまなことを教わって、成長しているわけですね。最後に、今後の目標を聞かせてください。
進 いまは、まだ上司のサポートを受けている状態なので、ひとり立ちして、現場をまとめられるようになりたい。あと3年以内にはこの目標を達成したいです。そのために、知識や経験をもっと増やしていかなければ、と思っています。
北村 掘削はさまざまな機械を使います。当面は、そうした機械関係の知識を深めて、専門家として一歩前進することが目標です。あとは、年間の工事計画が立てられるようになりたい。私も進さんに負けないように、この目標を3年で達成できるようにがんばります!
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