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眠れるニッポンの技術群をつなぎ半歩先を行くIoT製品を開発

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PROFILE

山﨑慎太郎(セクションチーフ)
◆入社年:2007年
◆出身:兵庫県
◆趣味:お菓子作り、DIY

パナソニック、キーエンス、武田薬品工業、江崎グリコ…。日本を代表するメーカーがひしめく大阪の地に、モノづくりの新たなカタチに挑戦するプロジェクトが始動している。その名は“J-all”。大手メーカーから学生にいたるまで、さまざまな場所に眠っている技術やアイデアを掘り起こし、それらを組み合わせ、新たなIoT製品を開発する。J-allを牽引している山﨑慎太郎は、パナソニックのエンジニア出身。いっときはケーキ職人をめざしたこともある異色の経歴の持ち主だ。いま、IoTというテクノロジーをもとに、山﨑はどんな「おいしいモノ」を生み出そうとしているのだろうか。

赤ちゃんの異変をすぐに検知できる新製品

 私たちが最近手がけたIoTプロダクトをひとつ、紹介しましょう。ある医療機器メーカーから依頼を受けて開発した、赤ちゃんの呼吸を感知する製品です。たとえば、保育園で保育士さんが園児たちに異変が起きていないか見守るために使うことができます。

 共働き家庭が増え、保育園は満杯。ひとりの保育士さんが多くの園児を、長時間、お世話しなければいけない。目が行き届かず、赤ちゃんの異変に気づけなかったために、痛ましい事故が起きることも。この新製品は、そんな社会問題の解決につながります。

 赤ちゃんは胸式呼吸ではなくて腹式呼吸をしています。このセンサーは、おむつとお腹の間にチューブを取り付けて呼吸を検知。15~20秒呼吸が止まっていたら、アラームを鳴らすというものです。これまでも同様の機器はありました。今回、私たちが入って改良をくわえ、センサー機能をバージョンアップし、SDカード機能やスマートフォン連携機能を追加しました。これで、お母さんや保育士さんが、赤ちゃんに取りつけた機器から発せられるアラームが聞こえない場所にいたとしても、スマホから警報が鳴るので異変に気づけます。格段に現場で使いやすくすることができました。

 今回の開発案件について、医療機器メーカーが私たちを選んでくださったのは、IoT製品の開発に必要なプロセスをワンストップで提供できるから。IoTは「あらゆるものをインターネットにつなぐ」ということ。新しいプロダクトを生み出すためには、ハードウェア、制御系のソフトウェア、ネットワークといった、多くの領域の知見を結集しなければいけない。でも、特定の専門分野に特化した技術をもっている企業が多いため、開発主体となる企業からすれば、多数の企業に依頼して、自社でその全体をコントロールしなくてはならなくなります。これに対して、私たちの場合は、「こんな仕様でつくってほしい」という要望があれば、設計、仕様の検討、筐体作製、納品まですべてを一貫して行います。

 なぜ、私たちにそんなことができるかといえば、ひとつにはJ-allの母体がシステムデバイステクノロジーという、LSIの開発要員をメーカーさんに送り出す事業を展開している企業だから。モノづくりの心臓部を、さまざまなメーカーのさまざまな現場で手がけてきた実績がある。そこでハード・ソフト・ネットワークにまたがる豊富な知見を得た技術者がそろっているのです。


 それにくわえ、私たち自身が新しい技術に対して、つねに情報収集を怠らないようにしています。たとえば赤ちゃんの呼吸センサーについていえば、本格的にSDカードを手がけるのは初めてでした。「どんな仕組みなんだろう?」というところからスタートして、ときにはシステムデバイステクノロジーのなかで、経験のあるエンジニアに教わりながら、取り組みました。

 ただし、やみくもに技術的に高度なことを追い求めているわけではありません。システムデバイステクノロジーの代表である本田がつねひごろ、いっていることがあります。「技術的に1歩も2歩も先へ行こうとするプロダクトが多いが、それは“技術屋の自己満足”になりがち。技術的にはそんなに高度ではなくても、顧客の問題解決にジャストフィットするプロダクトであるべき。顧客の半歩先へ行き、『こんな製品がほしかった!』といっていだたくことが目標」と。その姿勢を徹底しているからこそ、お客さまに支持していただけているのだと思っています。

学生のアイデアを世に問う

 ほかには、大阪工業大学の学生と“ゆるいIoT製品”を開発しています。IoTというと、あらゆるものが自動的にネットワークにつながる世界をイメージすると思います。でも、そこにあえてアナログ的な要素を取り入れたらおもしろいんじゃないか。そんな発想のプロダクトです。

 たとえば、学生とその親が離れて暮らしているとしましょう。親子のコミュニケーションは微妙なもので、SNSでいつも気軽につながっているような関係だと、うとましく思える距離感であることも。「いま、話したい。とはいえ、別になにか話さなければいけない用事があるわけではない。電話して、というのもなんだか、はばかられる」──。そんなときって、ありますよね。

 そこで、さりげなく「話したい」という意思を伝えられる機器を試作してみました。小さな発信器の上に、キーホルダーでもなんでもいいんですけど、なにか載せると、離れた場所にいる相手の受信器に通知が行く。「いつでも連絡して」という意思表示になるんです。これだったら、相手にムリじいすることなく、やさしく、自分の気持ちを伝えられるんじゃないかと。
いまは、商品化に向けて、「どうすれば世の中に受け入れられるか」といったことを学生たちとディスカッションしているところです。最終的にはクラウドファンディングを通じて、世に問うていきたいですね。

 学生に限らず、私たちのところにはさまざまなアイデアがもちこまれます。最近多いのは、大手メーカーさんからの「こういう技術があるのだが、どう製品化して売っていいかわからない」という相談。日本はアメリカと違って、サービス設計があと回しにされがち。まず技術開発ありきで、「世にどう問うか」がおろそかになっている。そのため、うまく世に出していけば大きなムーブメントを起こせるかもしれないのに、「眠ってしまっている」技術がとても多い。それを掘り起こして、製品化につなげていくのがJ-allの役割です。

 J-allの母体であるシステムデバイステクノロジーは、大手企業だけでなく中堅・中小やスタートアップ企業ともつながりがあります。それを活かして「A社のこの技術とB社のこの技術を組みあわせれば、おもしろいモノができる」といったように、私たちがハブ機能を提供することができる。

 それに、システムデバイステクノロジーが母体であることには、もうひとつ利点があります。エンジニアが不得手な、「エンドユーザーに受け入れられる視点」を学べるんです。というのも、システムデバイステクノロジーは、コスメ用品をお客さまに販売するスタッフをブランドショップに派遣するという、テクノロジーとは一見、無縁の事業も展開しているんです。オフィスでそこのスタッフと肩を並べて仕事しているので、たとえば試作品を見せて「こんなものをつくったがどう思うか」と気軽に聞ける。すると、「こんなもの必要?」と一蹴されることもあります(笑)。技術的な説明をしなければわからないようなモノはダメ。感性で瞬間的にわかるモノでなければ、世の中に受け入れられない。美容という、エンドユーザーの感性に訴えることを最優先する世界にいる人たちが隣にいることで、私たちは「技術屋の発想」のワナにおちいらずにすんでいるわけです。

 よくダメ出しされるのは、使い方や見せ方のところ。たとえばアプリを開発したとき、使っているテキストの文言、フォント、配色などが「マニュアルっぽい」と。エンジニアにとっては、それはホメ言葉なんですが(笑)。ユーザーにとっては近寄りがたいものになっているんですよね。こんな観点を取り入れられることも、私たちが「顧客の半歩先を行く」プロダクトを開発できる理由になっています。

ポジティブ思考の人材に期待

 美容スタッフのダメ出しにムッとしたりせず、受け入れられるのは、私が以前、エンドユーザーと接する仕事をしていた経験があるからかもしれません。私の経歴はちょっと変わっていて、ケーキづくりの職人をめざして、ケーキ屋で働いていたことがあるんですよ。

 もともとは、パナソニックでエンジニアをしていました。半導体部門にいて、非常に多忙でした。疲労がたまり、もっと自分で働く時間をコントロールしたいな、と。もともと菓子作りが趣味だったので「手に職をつけるのもいいかな」とケーキ職人を志したんです。寿司割烹店を営む父の影響もありました。有名店の社長に直接頼み込んで、ケーキ屋で働くように。でも、一流になるまでの道は遠かった。

 2年ほどで「このまま続けるのは難しいな」と思うようになり、エンジニアに戻ろうと電源の設計メーカーに転職。そこで3年ほどたったときに、本田から「システムデバイステクノロジーを手伝ってほしい」という連絡があったんです。大手企業の現場に派遣で行き、最先端技術に携われるという仕事にひかれました。そこで吸収できるものがたくさんあるだろう、と。「技術の幅を広げよう」と、転職を決意したわけです。

 いまは、J-allの事業を牽引する立場。これからどんどん拡大していくので、多くの人材にジョインしてほしい。求めているのは、相手が理解できるように伝えることができる人。さまざまな専門領域をとびこえ、さまざまな立場の人をつないで、新たなモノを生み出していくので、コミュニケーション能力は重要です。そして技術への関心が高く、つねに新しい知識を得ようと勉強している人でしょう。入社時点では特定分野のエキスパートであってもかまいません。仕事をしながら技術を習得できますから。実際に、Java言語しか使えなかったドイツ人の女性エンジニアは、仕事をしながらファームウエアの言語をおぼえて、大活躍してくれましたよ。

 「この技術を使って、こんなふうにしたら、こんなおもしろいことができるのではないか」と、先を見て考えられる人がマッチすると思います。ニッポンの大手企業のエンジニアのなかには、自分の知らない分野については「できない」「ムリだ」というネガティブなところから発想する人も。でも、私たちはその制約を乗り越え、ポジティブに「こうすればできるのではないか」「もっと調べれば使えそうだ」といった思考で取り組む必要があります。

 私自身は、そうした思考でモノづくりに取り組みながら、マネージャー職に近い仕事をしていきたい。そのために身につけたいのが、コストの観点からのバランス感覚です。コストの面からも判断できるチカラを養い、J-all事業を引っ張っていきます。

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