数年前のこと。
ひとりのおばあちゃんが
小規模多機能のサービスを
ご利用していました。
認知症を抱えながら
ひとり暮らしをしていたけれど
なかなか…それも厳しい
状況になってきていました。
かねてから申し込んでいた
当施設のグループホームに空きが出て
ご家族さんが見学に来られた時のこと。
館内をご案内し
いくつかの質問にお答えしました。
ご家族さんがスタッフの働く様子を
目で追っていたのが印象に残っています。
これまで 小規模多機能をご利用中のエピソードや
スタッフとのやり取り
楽しい話しも、せつない出来事も
いろいろお話しさせてもらいました。
グループホームにご入居いただいたら
毎日 会えるのが何より嬉しい。
認知症がもっと進んでも
色んなことが分からなくなっても
私たちが支えていきます…と
お伝えしたように 記憶しています。
玄関でご家族さんを
お見送りした時、
こんなことを言われました。
『本当は自分の家のそばにある施設に
入居させようかと思っていたんです。
新しくて、設備も素晴らしかったから。
でも ココでお世話になることに決めました。
設備とかそういうことじゃなく
人を見て決めないとダメだ。
私は大きな失敗をする所でした。
母のことよろしくお願いします』
嬉しい気持ちになったのも
束の間、
私たちを選んで
大切なお母さまの生活すべてを
預けていただく…という
責任の重さを
改めて感じました。
生活のすべてを預かるということは
色んな気持ちを受けとめる
ということ。
美味しい食事
楽しいイベント
ニコニコした笑顔
世間はそんな場面ばかりを発信するけれど
そんな場面ばかりではない。
それぞれに認知症を持つ
おじいちゃんおばあちゃんたちが
何かのご縁で共同生活をしています。
価値観も
歩んできた道のりも人それぞれ。
ぶつかり合って
暗雲が立ち込める日も
響き合って
良い音色を奏でる日も
ありますね (*´з`)
グループホームに
ご入居されている
女性12名は
皆さん すでにご主人が
他界されています。
ご主人との思い出は
胸の奥深くに
大切に大切にしまって
あるのでしょう。
決して忘れているわけじゃぁ
ないんですよ…(ˊᵕˋ)
きっと…
でも時々 思い出してもらいたくて
聞くんです。
『ご主人のお名前は?』
・・・・・
「え〜?なんだっけ!
忘れちゃった アハハー」とか
「わたし結婚してないわよ」とか
ひどいwww
(´×ω×`) (´๑•_•๑) (๑´• ₃ •̀๑)
そんななか
ひとりだけ、毎日毎日
ご主人を探してる
おばあちゃんがいます。
廊下を歩いては
「じぃちゃ〜ん。
どこに行ったんだよ〜」
食器棚を開けては
「じぃちゃ〜ん」
便器のフタを開けて
「おーい。じぃちゃ〜ん」
『じぃちゃん
そこにはいないね…。』
スタッフの冷静なツッコミ ('ω') 笑
亡くなったご主人への思いが
強いのは なんでなのかな…
ご家族さんのお話しを聞いて
そのワケが少し分かったような
気がしました。
おばあちゃんは
子供の頃
いろいろな事情から
教育を受けることができず
読み書きをするのが
苦手なんだそうです。
なにをするにも
夫を頼ってきた生活。
困った時はいつも
ご主人がなんとかしてくれた。
ご主人がお亡くなりに
なってから
おばあちゃんの認知症は
トントンと階段を
かけ登りました。
自分をいつも助けてくれた
ご主人の存在は
いろいろなことが
分からなくなった今でも
おばあちゃんのなか
に残っている。
はじめの頃
ご家族さんと相談して
「じぃちゃんは?」
と聞かれたときは
『病院に行ってる』って
答えるようにしていました。
でもそうすると
おばあちゃんの顔がくもり
「どっか悪いの?」
と心配します。
そんな時に
当時 主任をしていた
青年が言いました。
「じぃちゃんは?」
・・・・
『ラーメン食いに行ってる』
Σ(⊙ω⊙)!
『駅前にうまいラーメン屋が
出来たからって行ったよ』
( ´ ▽ ` )
「なんだ〜しょうがねぇ
じぃちゃんだなぁ〜」
(^_^)
おばあちゃんニコニコで
また歩き、旅に出る。
そして廊下で出会った
スタッフに聞く。
「じぃちゃんは?」
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