当社がブログを始めたのは、遡ること2011年、当時ガーデンコート東金の所長だった内田さんにお話しを聞きました。
-ブログを始めようと思い立ったきっかけを教えてください。
当時グループホームは地域密着型ではなく、日本全国どこからでも利用できました。入居していた方のご家族は遠方の方が多かった。ご家族は、頻繁に面会にこれなかった状況だったんですよ。そんなご家族に、日頃の様子が伝えられたらと。気軽に思っていました。
ー当時ホームは十八か所ありました。会社の方針として一斉に始めたのでしょうか?
そうだったと思います。個人的にはご家族へのサービスのつもりでやっていました。
―どうでした?反響はありましたか?
自分には、ご家族からいいコメントをいただき、本部からも「いいんじゃない?」といった反響があったことを記憶しています。でも順調にきたわけではありません。当時ガイドラインの様な運用基準がなくて、当時の社長や総務担当からクレームがきて取り消すこともありました。洒落たつもりで書いたのに、介護会社のブログに不適切!みたいに叱られて、不貞腐れた時期もありましたよ。そのうちお客様の顔を写さない、などのルールができ、スタッフが下書きしたものを上長が確認してアップロードという更新時のフローもできました。
ー今では、お客様に許諾を頂いた写真を掲載するという運用ガイドラインもでき、ブログにはお客様の笑顔が溢れています。また、会社を挙げてブログの公開に積極的に取り組んでいます。どのようなお気持ちですか?
嬉しく思っています。始める前は、毎日接している笑顔の写真を沢山取っている割に、ホームを退去されるときになって、ごっそり渡すだけ。なぜご家族へ見せてあげないんだろうと思っていましたから。今はほぼリアルタイムですからね。
―最後にお聞きします。内田さんにとって、ブログとは―
ご家族へのサービスであり、このような笑顔を毎日見せられるサービスへの自負でもあります。
―力強いですね。ありがとうございます。
3〜4年前から、全社でブログの配信を積極的推進するようになりました。推進役の社長にお話しを聞きました。
-どのような考えがあったのでしょうか。
髙野 ある時どこかのホームのブログを見ていて、良い印象を持ちました。ご家族にホームでのお客様の生活をご覧になっていただけることで、いわゆる介護施設の閉鎖的なイメージを解消することができる、いずれはライブでご家族とつながるなどと考えが膨らみました。営業としても効率の高いツールであると考え、ホームの営業活動の一環として営業評価のポイントとし、ブログの更新数をカウントして推奨しています。今ではご家族の評判が良いだけでなく、ブログを見て入職を希望される方々、お客さまを紹介してくださる地域の各機関の方もいらして一定の効果が出ています。
―30のブログが毎日どこかで更新している状態になりました。それぞれ個性がありますね。
髙野 形式や内容は任せています。もちろん、お客さまには掲載の同意をいただき、常識的な内容とする最低限のガイドラインはあります。特にケアに関する誤認に導かれないよう気を遣っています。良かれと思って発信しても感じ方は人それぞれです。ホーム内の和やかな風景をご覧いただきたいというつもりでも、良からぬ印象を与えてしまうことは、どうしても避けたい。例えばホーム内のイベントなどで、ご本人は楽しんで参加しているのに、切り取った部分だけが一人歩きして誤解されてしまう。一緒に過ごしているスタッフがその危険性を見極めるのは難しい。ですから、どうしても第三者の目線は必要になります。
―発信する側でもいろんな工夫や気遣いがみられるようになり、伝え方の質も上がってきました。これからスタッフブログは何処へ向かうのでしょう。
髙野 今は「やっていること」を頻繁に更新し伝える、ということをやっています。サービスの内容を誠実に伝え、レクリエーションに工夫を凝らし、魅力的なホームのアピールができてきました。しかしこれはまだ第一段階だと思っています。本来、ブログ以前にすべきことと言われるかもしれませんが、サービス業の根幹であるCS、お客様の尊厳を高める支援、レクリエーションなどサービスをもっともっと精査する。それを各ホームが横の連携を通して、切磋琢磨しながら本質的な特徴を創っていくという活動をしたい。そしてそれをブログで日々発信する、自分たちのサービスをアピールすることができるようになることが理想です。これが第二ステージだと思っています。当社版ブログ2.0です。今はコロナ禍で集まることはできませんが、収束しましたら、様々な議論を再開したいと思います。
―コロナの収束が待ち遠しいですね。ありがとうございました。
個性的なブログを展開している2つの拠点の担当者から、運営の裏側とブログへの思いを聞きました。
―詩的で読み易い作りが特徴的ですね。
川口 すみません…つらつらと私の思いのままに綴らせてもらっています(笑)。また、中学生や高校生、これから介護の仕事をやってみたいと思っている方になにか届けばいいなぁという思いもあります。ですから難しい言葉はなるべく使わずに シンプルに伝えることを心がけています。
―サービスの内容や、スタッフの奮闘ぶりなどが細かく、そして温かく表現されていますね。
川口 入居施設を探しているご家族や、求職中の方がどんなことを知りたいのか考えた時に 、ここで働いている人はどんな人たちなんだろう?どんな思いで介護に関わっているのかな? 私ならそこが一番気になると思うんです︒ブログの中でスタッフの喜怒哀楽に触れることで「ガーデンコート船橋三山イズム」みたいなものが伝わればいいなぁと思っています。
―一人ひとりの喜怒哀楽が丁寧に描かれているので、没入感がすごいです。介護のお悩みを抱えているご家族が読んでも癒さsれるのではないかと感じました。お客様とのお別れの回などは人目構わず涙がでました。
川口 お客さまの数だけエピソードがありますね。介護の現場は、楽しいイベントや笑顔ばかりでは決してありませんから…。そういう部分も含めて知っていただきたいという気持ちがあります。
―どんなエピソードにも愛が込められていますね。その「ガーデンコート船橋三山イズム」に動かされて︑最近当社に入社した人もいますね︒ブログを見て応募した、ブログの通りだった、と。現場のスタッフはどのような反応ですか?
川口 ブログをきっかけに仲間としてお迎え出来るなんて本当にうれしいことです︒最近ではスタッフから「これブログのネタにどうですか!」と声をかけてくれるので助かっています(笑)。
―これからブログで挑戦したいことなどはありますか?
川口 新たに…ということではないのですが、ケアマネジャーという私なりの視点でお客さまの生活を支えていくプロセスを発信していきたいと思っています。
―では、最後に川口さんにとってブログ”笑門来福日記”とは、―、
川口 初代所長が命名して下さった「笑門来福日記」というタイトルは、私のお気に入りなんです。いつも笑い声の絶えない場所でのさまざまな人間模様をひとり占めするのはもったいない。それなら「おすそ分け」しちゃおうという場であり、そんな存在です。
―これからも愛とユーモアに溢れたブログを楽しみにしています。
―お客様の笑顔のショットが多いですね。何か特別な思いなどがあってそうされているのですか?
隅田 特別考えがあってのことではないです。ただ写真の方が、ガーデンコート平塚が楽しいところだと伝わる気がして。文章を書くのが苦手ということも実はあります(笑)。
―伝わっていますよ、とっても。どんな時に撮っているのですか?
隅田 主にレクやお茶の時間に撮っています。穏やかで楽しい時間、食堂で撮ることが多いです。三方向が窓なのでとても明るい。自分の手が比較的空いている時間ということもあります。
―いい表情で、すごく自然な笑顔を引き出しているように感じます。どんな風にして撮影しているのですか?
隅田 最初にフォーカスを合わせて、そのあとは目と目を合わせて会話しながら、こんな風に(下段の写真)、シャッターを切っています。機嫌が悪い時?特にないです。日ごろからコミュニケーションをとっているので話題には困りません。それと、カメラではないことが、いい顔を引き出せているかもしれません。スマホを指して「それ、なあに?」などとおっしゃられている間にカシャッと。
―なるほど。自然な目線はそうやって引き出しているのですね。モデルのポートレートのような素敵な写真もあります。何かこだわりやコツはありますか?
隅田 新型コロナウィルスの感染対策で集団活動を避けていますので、結果、一人ずつ撮るようになり、ポートレートのような写真が増えていくことになったのだと思います︒角度を少し斜めにしたりモードには気を使っています。写真を撮るのは好きなので。
―それにしても、ガーデンコート平塚は四十人以上のお客さまがいらっしゃいます。みなさんの好みの会話をこなすとはすごいですね。ご家族の反応はどうですか?
隅田 最近、「楽しみにしている」、「私のお父さんも載せてください」といった反響が出てくるようになりました。
―最後に、隅田さんにとってブログ「ガーデンコート平塚日和」とは―
隅田 難しいですね(笑)。最初は仕事だと思って淡々とこなす感じでした。月十回更新というノルマを言われて、とにかく写真を撮って回数を稼ぐ感じでした。誰が見ているのだろうかとか、本社の人がチェックしているだけかな、なんて思ったりもしました。最近になって、ご家族の方や入居の前にブログを見たのよ、というお客様が出てきて、「やっていてよかった」と実感が湧きました。
―ノルマですか(笑)。お客様の笑顔から元気をもらっています。これからもお客様やご家族のために笑顔を届け続けてください。お二方ともありがとうございました。
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