[参加者]
■左:猪狩 幸司(課長)
■右:桑野 貴裕(運行管理者)
長寿マンガの舞台として有名な東京・亀有駅の近くに本社をかまえる日交美輝(もっとも、住所は葛飾区ではなく足立区)。タクシー業界最大手である日本交通グループのなかで、トップクラスの売上を誇る。その裏には、未経験で入社したドライバーを、「稼げる」ように導く“塾”の存在があるという。日交美輝の採用担当であり、“塾”の主催者でもある猪狩幸司と桑野貴裕の2人に、どんな内容の塾なのかを明かしてもらった。
ドライバーとしてのセオリーを伝授
猪狩 私は、会社説明会から面接まで、採用プロセスの全過程に携わっています。私自身、2012年に営業職から転身するカタチで当社に転職。4年ほどタクシードライバーとして勤務した経験があります。ですから、未経験で入社する方々によりそうべく、努力しています。
桑野 私は猪狩を補佐しつつ、若手の求職者への対応を担当しています。私もドライバー経験者。新卒で日本交通の本社に入社し、2年ほどドライバー業務に従事しました。その後、当社に出向となり、現在にいたります。
猪狩 はい。私は「猪狩塾」と題して、私自身がドライバー時代に蓄積してきた「稼ぐノウハウ」を伝授しています。たとえば、現場デビューして間もないドライバーには、新橋エリアを流すことを推奨します。新橋は飲み屋街が多いし、比較的遠くまでの移動を希望されるお客さまの比率も高いんです。成功体験が多く積めるので、「ドライバーとしてやっていけそうだ!」というモチベーションをアップさせるのに、かっこうの街なんですよ。
そして、ある程度の実績を積んだドライバーには、新宿エリアをおススメします。大きな繁華街である歌舞伎町が存在するからです。夜にお客さまをひろいやすい街なので、高い収益が見込める。ただし、ワケありのお客さまも多いので、ある程度の経験を積んで、接客力に自信がついてから攻略するべきなんです。このように、ドライバー歴が長くなるにつれて、引き出しをひとつずつ増やしていくイメージでアドバイスするのが猪狩塾なんです。
桑野 私の場合、「桑野塾」というよりは、高い売上を維持しているベテラン乗務員を講師に招き、そのノウハウを伝授する場をもうけています。「横羽線を通ったらこの道に抜けるとお客さまがひろえる」「中央自動車道を行ったあとは、この一般道を通って帰ってくると東京行きのお客さまと出会える可能性が高い」など。かなり具体的な内容になっています。
伸び悩んでいた新人ドライバーから、「教わったアドバイスを実行したら、稼げるようになりました!」といわれたときは、うれしかったですね。
「清潔感」と「笑顔」さえあればいい
猪狩 多くの場合、大丈夫です。条件をつけるとすれば、最低限の清潔感は必要。接客力を重視したドライバーの教育・マネジメントをしているので、多くの人に敬遠されてしまうような人はNGですね。
桑野 笑顔も大事ですよね。「接客重視」といっても、別に、話し上手じゃなくていいんです。笑顔ができていればいい。
猪狩 コツコツと仕事をしていく姿勢をもっていること。この仕事は、「一発ドカンと当ててやろう」という考えで成功するものではないので。また、車内というせまい空間での接客業なので、人のイヤな面を目の当たりにすることもある。それでも前を向き、地道に経験を積んでいける。そういう方でしたら、入社して1年ぐらいすれば、一人前といえる実力が身についているはずです。
桑野 つけくわえると、機転をきかせることも重要です。毎日通る道があったとして、「いつもは走り去ってしまうけど、今日はここで停車してみようか」とか。そんな工夫を日々、自分でやっていけるかどうか。同じ道でも季節や時間など条件によって、お客さまの層や数は異なります。そして、その部分の見きわめは、ドライバーしだいですから。
なんでも気軽に相談してほしい
猪狩 人に悩みを打ち明けられない方です。というのも、入社したばかりの新人ドライバーは、運転技術は低いし、東京都内の地理にうとい。そんななか、お客さまにお叱りを受ける場面もあります。すると、「次のお客さまにも怒られるんじゃないか」という恐怖心がめばえる。その気持ちを払拭できない場合には、最悪、「ずっと右車線を走るドライバー」になってしまう。
桑野 そうなる前に、私たちに相談してほしい。元ドライバーなので、相談してもらえれば、必ずなんらかのフォローができる。「こう考えたらどうだろう」という心理的な提案も、「次はこの道を通ったらどうだろう」という実践的なアドバイスも可能なんです。
猪狩 未経験でタクシードライバーを始めるなら、全員が未経験入社である当社は、打ってつけの場だと思います。実践的なアドバイスをたくさんもらえますから。
桑野 いま、コロナ禍によって、タクシー業界をめぐる状況は厳しいものがあります。しかし、いまを乗り越えたら必ず、また「稼げる業界」として花開きます。そこに向けて、私たちと一緒に、この業界を盛り上げていきましょう!
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