ガーデンコート川崎ブログ「桜梅桃季」より
https://gardencourt-kawasaki.hatenablog.com/entry/2021/09/27/080000
認知症の症状に、季節が分からなくなっていく症状が出ることがあります。
日本の季節とは、昔から大切にされてきた行事、四季折々のしつらえ、旬の食材・・・猛暑日も底冷えする寒い日も、それは日本人にとっては当たり前のように巡ってくる季節であり、過ぎ去る季節を惜しみながら来たる春を愛でる・・・美しい習慣です。そんな喜びを、家の中で少しでも感じでもらいたい、日々を健やかに過ごしてもらいたいと、ホームでは季節のしつらいに工夫を凝らしています。今回は、ブログでひときわ目を引いたガーデンコート川崎の花使い小田美智代さんをご紹介します。
大きさだいたい1.5m四方でしょうか、色紙をベースカラーに貼った大きなボードに、彩り華やかな花束がくっついているのですが、これまた、目からはみ出るほどの大胆さなんです。
小田さんがガーデンコート川崎で仕事を始めて7年、共有スペースの季節の飾りをスタッフが作るのを見て、ご自分も作るようになったそうです。最初からこんなに大きい作品ではなく、段々と大きくなっていったそうです。
秋のボード(トップ画像)では、ススキ系の草を複数使い、10種類を超える花や実をたわわに盛っています。澄んだ青空をバックに実りの秋。何てさわやかなんでしょう!
イベントに合わせたこんな温かい作品もあります。
フラワーアレンジメントのお教室などに通ったのでしょうか。過去に何か花を使った作品を手掛けたり、興味深々で聞いてみました。
するとあっさり、そんなことは全然なく、「ただの飾りよ!」とにこやかに笑う小田さん。
制作するときは、ご自宅のリビングの床にボードを広げて、ボードの上でたっぷりの花を広げる。花の位置が決まったら針金でボードに括り付けていく・・・。ご主人は「そんなもんばっか作って!」とからかいながら踏んづけていく(?!)そうで、(ご本人は喧嘩しながらと言っています)、賑やかに創作に励んでいらっしゃるようすです。
インスピレーションが湧かないときは、しばらく放っておき、ふとしたことでまた始める。。。「想像することが楽しいの!」とその時間を満喫しているそうです。画材は近くのショップを2軒回って少しずつ(入荷するのはそれほど多くないので)集めて回る・・・売り場の花が毎年少しずつ変わっていくことも楽しみの一つになったそうです。
大きな大きな作品ですから、運ぶのも一苦労。背の高い小田さんでも、背負ったり、引きずりそうになりながら運ぶそうです。そんな風に、楽しむことをモットーとして制作しているということですが、その分、ご自分にルールを課し、大事に守っているそうです。それは、個人のやりがいとしてやらせてもらっているのだから、ホームの重荷ならないよう配慮すること、そして、画材や取り付けの安全には細心の注意を払うことだそうです。
いろんなことを考えながらやりがいを求めて仕事を楽しむ姿は、理想の働き方ですよね。筆者は小田さんの魅力的な人柄にすっかりはまってしまって、インタビューはとても楽しい時間になりました。
お客様の目線の先に飾られた作品が、お客様の目に映って、少しでも何かを感じて欲しい・・・そう願いながら、今日も新しい花を求めてお店に足を運んでいらっしゃることでしょう。
募集要項をご確認の上、ご応募ください。