■S.I(エネルギーシステム部 営業グループ 主任)
※本記事は2023年3月時点での情報です。
「2050年までに温暖化ガスの排出量をゼロにする」。この野心的な国家目標を達成するためには、ソーラーや風力、バイオマスなど、再生可能エネルギーによる発電の普及が不可欠。元々は、石油を始めとする化石燃料エネルギーを主に扱っていた日新商事でも、現在は再生可能エネルギー関連製品も幅広く扱い、社会に貢献している。今回は、そうした製品の営業に携わっているS.Iを取材。地域に再生可能エネルギー発電施設を立ち上げるプロジェクトを支援するため、全国各地を飛び回っている彼に、仕事への想いを語ってもらった。
「社会の役に立ちたい。でも何をしたらいいかは分からない」。そのような漠然とした想いを抱えて、新卒で日新商事に入りました。「日新商事はエネルギーという社会のインフラを扱う商社だから、きっと何か社会貢献できる仕事ができるだろう」と。そしていま、「確かに、私は社会の役に立っている」と実感できています。現在、私が携わっているのは、ソーラーや風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーによる発電施設を全国に普及させる仕事だからです。
例えば、東京から行くには数時間、掛かる地方に、ソーラー発電所を建設するプロジェクトに携わりました。お客様は、地元の電気工事会社。地域の一般のお宅から「エアコンが壊れたから修理して」と頼まれるような、“町の電気屋さん”です。その経営者の方が、地域にある遊休地を活用して、ソーラー発電施設を立ち上げることを計画。以前から、日新商事と取引があったので、「どうやって発電施設を作れば良いのか分からない。相談に乗って欲しい」と、ご依頼いただいた。そこから、お客様と、日新商事側の担当者である私と、二人三脚のような形でプロジェクトを進めていきました。
お客様の会社の規模からすれば、かなり野心的なプロジェクトです。それでも「やり遂げよう」という、お客様の地域振興への想いや、環境問題への意識の高さに感銘を受けて、私もかなり、このプロジェクトには力が入りました。何回もこの地方と東京を行き来しましたね。
日新商事が直接、お客様のお役に立てることは、発電施設で使う各種の製品について、最適なものをご提案し、購入のお手伝いをすること。特定のメーカーにこだわらず、お客様ごとの事情に合わせた提案ができる。「ソーラーパネルは〇〇社を、蓄電池は△△社を、それを繋ぐケーブルは××社を、それぞれ使いましょう」といった具合です。更に、再生可能エネルギー施設立ち上げの専門家として、現地調査や施設のプランニング、行政への申請書類の作成と申請手続きの代行まで、プロジェクトに伴走し、お客様をサポートしています。
このプロジェクトでも、私自身が現地に入り、施設の建設予定地を調査。気象条件と照らし合わせて、「雪がパネルに積もって発電能力が落ちないように、傾斜を付けて設置する必要がある」と、プランの微修正を提案するなど、様々なアドバイスを行いました。それによってお客様と信頼関係が生まれた結果、他の案件の仕事をご依頼いただけるまでに。発電施設が本格稼働して、地域へエネルギーを供給するのはこれからですが、「社会に貢献できた」という手応えを感じる仕事でしたね。
元々、学生時代は公認会計士を目指していました。大学では商学部に所属。簿記をはじめ会計分野を勉強していました。しかし、就活するに当たって、「会計士は世の中に沢山いて、飽和状態になっている」という実情を知り、方向転換。同じ学部の仲間の多くが目指していた商社を、私も目指すことに。その中で、就活イベントに参加した時、日新商事に出会いました。
最終的に入社を決めた理由は主に2つ。1つは、冒頭にもお話しした通り、「エネルギーに関われる日新商事なら、社会貢献ができるかもしれない」と漠然と思ったこと。そしてもう1つは、採用担当の方を始め、日新商事の人達は皆さん、「フランクで話がしやすい」と感じたことです。
入社後、営業として成長していく上で、とても有難かったのは、日新商事の資格取得支援制度です。業務に必要な資格と認められれば、勉強のための教材費や受験費用を会社が負担してくれます。例えば、私の場合、発電所の建設プロジェクトに携わることが多いので、電気工事士の資格を取りました。商社の営業で、電気工事士の資格を持っている人は珍しいのではないでしょうか。
資格取得のために勉強したことで、メーカーや設備工事会社の担当者の方と、専門的な会話ができる。電気の流れを示した図面に『VT』と表記されていれば、それがVoltage Transformer、つまり計器用変圧器のことだと分かります。メーカーの方も「この人は専門知識があるのだな」と思ってくれて、深いところまで説明してくれる。そのやり取りをお客様がそばで見ていらっしゃれば、「頼りになる人だな」と思っていただけますし、「この製品を使いましょう」という私の提案の説得力も増します。
また、お客様から発電設備について何か質問があった時も、即答できるケースが多い。専門知識がなければ「いったん、持ち帰ってメーカーに確認してみます」となってしまいがち。しかし、それではプロジェクトの進捗が遅れますし、お客様の信頼も失ってしまう。「資格を取って良かった」と実感していますし、取得をサポートしてくれた会社に感謝しています。
もう1つ、自己成長に役立ったのは、上司からのアドバイスです。中でも凄く印象に残っているのは、「困難に立ち向かい、チャレンジを続ければ、必ず自分の身になる」という言葉。楽なことばかりを追い求めていては成長できないと教わりました。例えば、私が営業して納入した機器が故障してしまった時の対応。メーカーでないと修理できないケースが大半ですが、それでも、どれほど遠方であっても、私自身がお客様の元に出向き、担当の方と直接、顔を合わせて話すように心掛けています。
正直、自分には修理する能力がなく、お客様から厳しい言葉を投げつけられるだけになってしまうことも。非常に困難な場面に、わざわざ飛び込むようなことをしている訳ですが、メーカー任せにせず、お客様のビジネス上のマイナスを最小限に抑える方策をご一緒に考えていくことで、お客様に安心していただき、信頼関係を保つことができる。そうした体験を積み重ねていくと、営業として一回りも二回りも成長できます。自分が率先して行動するからこそ、それが自分の血となり肉になるのだと思いますね。
日新商事では、ベテランの先輩方が、親身になって若手をサポートしてくれます。その時、素直に先輩の助言を聞き入れる態度が必要。日新商事は、そうした素直さを持って行動できる人が活躍できる会社だと思いますね。
私は2023年4月で入社11年目を迎えました。当面の目標は、いま手掛けている大型プロジェクトを無事に着地させること。東京からはかなり遠い場所で、間伐材やビジネスになりにくい伐採木などを使ったバイオマス発電所を立ち上げるもので、林業の振興とエネルギーの地産地消の一石二鳥を目指すプロジェクトです。完成したら、再生可能エネルギー活用事例として非常にインパクトがあるケースになると思います。
個人のキャリアアップの面では、30代のうちに課長へ昇格することを目指しています。そのためにも経営側の視点を持ち、もっと部下のマネジメントで成果を出していきます。部下から頼られるような存在になりたいですね。
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