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【TOPインタビュー】女性の活躍を支え続けるために保育士が残業しない保育園を開いた

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PROFILE

代表取締役
宮川 大作

大阪市の中央区に「ヤドリギの森保育園」、平野区に「オリーブ保育園」、そして東大阪市の鴻池に「かるがも」「うさぎ」「こあら」「ぱんだ」と動物名を冠した4つの保育園。合計6つの園を運営する株式会社Bond。いずれも園児の定員は12名ないし19名と少人数で、ひとつの園に6~8名の保育士を配置。手厚い保育サービスを提供しているのが特徴だ。ひとりの保育士にかかる負担が少ないため、残業や仕事のもち帰りはほとんどない。そんな“保育現場の働き方改革”を実現できた背景には、「女性が活躍できる社会にしたい」というBond代表取締役の宮川大作の想いがある。保育事業にかける想いと戦略を語ってもらった。

女性社員9割の花屋さんが抱える悩み

Bondはもともと生花小売業、つまり“花屋さん”ですよね。なぜ、保育事業を始めたのですか。

「自社の社員に継続的に働いてもらいたい」という想いからです。Bondは生花や観葉植物の販売がメインで、花をお届けする機会の多いブライダル事業も手がけています。どちらも、女性が活躍している分野。ですから、社員の9割が女性でした。お花の分野は「職人」の世界。専門の学校を卒業した人でも5〜6年は経験を積まないと一人前になれません。そうして一人前になったころ、ちょうど結婚・出産の時期が重なる。本人が「続けたい」と思っていても、辞めざるを得ないケースも少なくありません。働き続けたいと思う人財が残れる環境をつくることができないものか──。経営者としてのいちばんの悩みでした。

その解決策として、長年、「保育事業をやりたい」と思っていました。既存の社員が育児のために退職しなくてすむようになるし、「Bondや同業者を育児のために辞めた経験者が、戻ってきてくれるかもしれない」という期待もありました。「子どもをあずけられるなら、もう1回、働きたい」という人を迎えられる会社にしたかったんです。

「既存の保育園と連携する」といった方法ではなく、自ら運営するのはなぜですか。

従来からある保育園では、Bondの社員の働き方にあわない面もあったからです。生花をお届けするのはイベントなどが多く、社員はイベントなどの開催が多い土日や祝日に働かなければならない。ブライダル事業も同様。その代わり、平日に休むわけです。でも、土日祝は子どもをあずかってくれない保育園が大半。だから、「育児と両立できない」と、仕事を辞めてしまう女性が多かったのです。

Bondが運営しているのは企業主導型といって、企業が社員への福利厚生の一環として保育園を開設するもの。自社の社員の働き方にあわせた運営が可能なので、土日祝も開園できる。土日祝に閉園するところが多いのは、働いてくれる保育士さんが少ないのが一因。ですが、Bondで複数の保育園を運営すれば、子育て中の保育士さんがBond運営の別の保育園にお子さんをあずけることで、土日祝にムリなく勤務してもらえる。「自社で保育園を開設すれば、すべてがうまく回る」と考えたわけです。

2016年度に内閣府が待機児童問題を企業のチカラを活用して解決するため、「企業主導型保育事業」を制度化したとき、Bondはすぐに手をあげ、2017年に保育園を開設しました。思ったような成果があったのでしょうか。

はい。実際に退職者が戻ってきてくれた例があります。Bondだけでなく、ほかの企業さんから「参画したい」とお声がけいただくケースも増えました。人財難の時代なので、「自社が運営に参画している保育園があるので、子どもをあずけながら働くことができます」と求人広告に書けるかどうかで、応募数はかなり違ってきますから。保育事業に関心を向ける企業の輪が広がっていると実感しています。

園児2~3人にひとりの保育士さんを配置

保育士さんが働く職場としてのBondの保育園の特徴を教えてください。

まず、残業や仕事のもち帰りがほとんどないこと。園児2~3人に保育士さんひとりを配置しているので、保育士さんひとりにかかる負荷が少ないんです。それだけ、手厚い保育サービスを提供できている、ということでもあります。企業主導型の保育園全般にいえることですが、保育事業で利益を出すことが目的ではなく、優秀な社員が育児のために辞めてしまうのを防ぐことで、本業の利益を増やすことが目的なんです。だから、従来型の保育園よりも、多額の人件費をかけてもいいわけで、たくさんの保育士さんを採用できるのです。

また、保育の内容を変えたいとき、アレンジしたいときに、自分たちの園の判断で挑戦できる。企業主導型は従来型よりも規制のしばりがゆるやかなのと、Bond運営の保育園では「前年度にやったことを今年も踏襲する」ではなく、「新しいことに挑戦していく文化」があるからです。

新しい保育サービスに挑戦している具体例をシェアしてください。

たとえば「ビジョントレーニング」の導入があります。眼球を動かしたり、目の動きと手の動きを連動させたりといった運動をすることで、動体視力向上などの効果がある。じつは、このトレーニングを幼児期におこなうことで、「発達不全」を防ぐ効果があるといわれているんです。

学習能力や注意力、他者との協調行動などが平均よりもいちじるしく欠ける「発達障害」は多くが先天性のもので、克服は難しい。これに対して、「発達不全」とは学習能力や注意力、他者との協調行動などが十分に発現していない状態を指します。お子さんがこの状態になると、「発達障害」に見えてしまうため、保護者の方はとても心配されます。でも、脳が発達する機会を与えればいいだけなんです。そして、子どもが屋外で遊び回ることが減っているのが発達不全になる大きな原因と考えられるので、それに代わるトレーニングが必要。それが、ビジョントレーニングです。

Bondの保育園では、ビジョントレーニングのエキスパートの方から、園長先生たちへトレーニング方法を伝授していただき、園長先生がトレーナーとなって保育士さんたちや子どもたちに教えています。また、家でもやれるように、保護者の方にトレーニング方法を教える取り組みもしています。

若い保育士さんの意見に耳をかたむける

「ビジョントレーニング」という手法も、「発達不全」の概念も、その対策にビジョントレーニングが有効だということも、まだ日本ではあまり知られていませんね。

ええ。教育は古くからあるものですが、新しくてよいものがどんどん出てきている分野。「もっと勉強して、もっともっといろいろなものをとり入れて」ができる世界だと思うんです。時代にあわせて変えるべきところは変えていきたいですね。

そのためにも、現場の保育士さん、とくに若い保育士さんから出てくる意見に、耳をかたむけていく方針です。ベテランさんがすごく頼りにされるのは当然ですが、「絶対に正しい」ということはないですよね。経験豊富な方は知識も多い反面、「経験則」という色眼鏡をかけてしまう。フレッシュな視点のほうが、ベテランが見えていないところが見える、ということもある。みんなで話してみたら、意外と「若い先生の意見のほうが正しかった」となることもありますから。

園の運営において、大切にしていることを聞かせてください。

保育士さんとのコミュニケーションを密にすることです。私自身が2〜3ヵ月に1回、Bondの保育園に勤務する保育士さん全員と面談しています。このことで、風通しはかなりよくなっていると思いますね。いまの課題や将来の目標、園の運営上の問題点や人間関係の問題など、かなり詳細に聞きます。私生活の状況が仕事に影響してしまうこともあるので、プライベートの相談にも乗っています。

学童保育を展開し、地域との連携を強める

今後のビジョンを教えてください。

「子ども一人ひとりの個性を重視する園」にしていきたい。そのうえで社会に順応できない子どもたちの「不全」を取り除いてあげ、社会に出て活躍できる人財を育んでいきます。

今後のビジョンとしては、学童保育施設かフリースクールのようなものを、地域につくっていく予定です。小学1〜2年生は保育園より早く帰ってくるので、お母さんとして仕事との両立が難しい時期。ここを支援するために、サッカースクールやプログラミングスクールをはじめ、さまざまなカリキュラムを取り入れていく計画です。

また、地域にあるほかの保育園と、いま以上に連携をはかっていきたい。ライバルとして切磋琢磨することも大事ですが、ともに協力して、地域全体をよくしていくことも重要です。たとえば、地域全体の意見として行政にモノ申すといったこともありえます。育児も仕事もがんばっている女性に対し、行政にできることはまだまだあるでしょうから。彼女たちの活躍に支えられている会社の側も、もっともっと手厚いサポートをしていかないと、一億総活躍社会なんて絶対に実現しないと思います。

最後に、求職者にメッセージをお願いします。

Bondが運営する園では、保育士さんのやりたい保育をかなりの確率で実現できると思います。保育園の運営のなかで新しいことを取り入れたいときは、「子どもたちにこんな効果があるから、これをやりたい」と、私に対してプレゼンをしてもらい、それに説得力があれば、どんどんお任せしています。個人のスキルアップでも同じで、「こういう意図で勉強したい。そのあと園全体に落とし込んで、子どもにもこういう影響があるので、やらせてほしい」といった具合に、明確な目的意識をもった外部研修への参加や資格取得の勉強であるならば、会社が費用を負担します。自立心おうせいで「思い通りにやりたい」という人はぜひ検討してみてほしいですね。

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