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会社の主役は従業員 私はそれを支える裏方でありたい

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理を競うコンピュータ業界に、ユーザーの感性に訴えるプロダクトをもちこみ、世界を制したApple。美を競うファッション業界に、機能性を徹底的に追求したふだん着をもちこみ、巨大な成功をおさめたユニクロ──。近い将来、それらと同様のブレークスルーを、大阪に本拠を置くシステムデバイステクノロジーが起こすかもしれない。数字の世界に生きるエンジニアと、感性で勝負する美容部員とが、肩を並べて仕事する環境から、新たな発想が生まれている。同社を率いる代表取締役の本田稔氏に、ユニークな事業戦略の詳細と、その先にみすえているビジョンを聞いた。

高い能力をもつ人財がいるからできる3事業

システムデバイステクノロジーが展開している3つの事業について聞かせてください。まず、LSI設計開発事業は、どんな事業なのですか。

 半導体業界に向けて、IC/LSIの設計開発の現場で働くスタッフを派遣する事業です。顧客企業ごとに当社へアウトソーシングを依頼する目的は異なります。「社員一人ひとりが1つのプロジェクトを受けもつ体制をとっているなかで、製品がどんどん多品種化していて人員が追いつかず、派遣してほしい」という会社もあれば、「子会社や海外での開発を増やしていて、社内で開発する社員が少なくなっているため派遣スタッフでおぎないたい」という会社もあります。

 私たちの特徴は、そうした個々の事情を勘案して、ニーズにぴったりあうスタッフを派遣します。つくる製品にあった知識・経験をもつスタッフを派遣するのは当然として、その会社の社風にあうスタッフを派遣するようにしています。たとえば「経験の浅い社員が多いので、知識を伝授してくれるような、4番バッター級のエンジニアがほしい」というニーズにも対応できますし、「“縁の下の力もち”のような、8番バッターの役割を負うスタッフを送り込んでもらえませんか」というニーズにも対応できます。

 私自身もエンジニア出身なので、顧客のニーズや、当社のスタッフがどんなニーズ(企業)にあうのかも、よくわかっています。半導体業界に特化して長く続けているビジネスなので、最適な人財を派遣できるのが、私たちの強みです。

次に、フィオレンテ事業について解説をお願いします。

 簡単に言うと、百貨店やバラエティショップなどに美容部員やメイクアップアーティストをアウトソースする事業部です。
百貨店やバラエティショップ、大型商業施設などに、コスメブランドのお店が入っているのをよく見かけると思います。それを運営するスタッフは、正社員と契約社員で運営しているケースがよくあります。しかし、経験の浅いスタッフが「一人前」と呼べるまでに、辞めてしまうケースが多いと聞きました。ブランド側からすると、正社員を補完できるポジションの人財がなかなか確保しづらい状況にあります。そこをハイスキルのスタッフをアウトソースすることがフィオレンテの役割です。

 スタッフの確保については、美容部員やメイクアップアーティストの経験がある人を採用しています。「出産・育児を機に仕事を辞めたが復職したい」とか、あるいは「フリーランスでやりたい」と思っている人は一定数います。その人たちに安定した仕事を提供する、というのもフィオレンテの大きな役割になっています。

 また現在では、アウトソースビジネス以外でも美容学校での講義や、美容セミナーなど7つのチーム体制でフィオレンテビジネスを進めています。

3つ目のJ-all事業について教えてください。

IoTデバイスのOEM開発や、IoTを活用した新事業を検討している企業へのコンサルティングなどを行っています。

3つの事業のなかで、いちばん新しく始めた事業です。きっかけは、LSI設計開発を手がけるなかで、あるメーカーさんからIoTを使った製品開発の相談を受けたことです。会社にもち帰り、当社のスタッフたちに話すと、「これは楽しそうな案件ですね」というんですよ。日本を代表するような大手メーカーから未知の領域を開拓するベンチャー企業まで、多くの開発現場の心臓部で働いてきた私たちの技術力があれば、「楽しみながら作れる」と。

 そこで、IoTデバイスのOEM開発・受託開発をスタート。スタッフはみんな、工作で遊んでいるような感覚で、楽しく取り組んでいます。それでも生産性は非常に高い。大きな柱となる事業に育ちつつあります。いずれは自社製品を開発し、自分たちで波をつくり出していきたいですね。

技術者と美容部員が肩を並べて働く環境

ずいぶん、事業領域が異なっていますね。3つの事業を同時に展開するメリットはなんでしょう。

 論理の世界に生きているエンジニアと、感性の世界に生きている美容部員と、2つの対極といえるものをかけあわせ、新たな発想を生み出せることです。

 たとえば、エンジニアリングの世界に、感性の面からの発想をもちこむことができれば、それが大きな強みになるのです。いま世界をけん引し、お金を生みだしている原動力はテクノロジーです。エンジニアひとりで億単位の売上を上げることも可能です。しかし、そこには大きな落とし穴があります。それは、エンジニアはどうしても技術面だけを追求すること。「世界最高スペック」といった点を重視しがちなんですよね。

 世の中を見わたすと、「この製品のこの性能は世界最高です」とうたうものがあふれていますよね。世界最高だらけです。でも、実際に消費者に使われているものは、iPhoneのようにユーザビリティが最高の製品ですよね。ユーザーのことを本当によく考えていて、テクノロジーはそれによりそっている程度。そんな世界観のプロダクトが支持されます。

 エンジニアと美容部員が肩を並べて仕事していることで、私たちもそんなプロダクトをつくり出すことができる。実際、オフィスで隣どうしの席にエンジニアと美容部員を配置しているんです。だから、J-all事業部のエンジニアが新製品のプロトタイプを美容部員に見せて、「使いづらい」「カッコ悪い」「“最速で動く”っていわれても、私には関係ない」…と、ダメ出しをされる。こんなことが日常的に起きています。そのダメ出しを受け入れ、改善しようとする努力のなかから、エンジニアにブレークスルーが起きるんです。

なるほど。では、フィオレンテの側にはどんなメリットがあるのでしょう。

 フィオレンテ事業部の美容部員たちの仕事の進め方に、論理優先のエンジニアの観点を取り入れられることです。たとえば、あってはならないことですが、美容部員が定刻に遅れて店舗に入ったとしましょう。店長に「申し訳ありません」と気持ちを込めて謝ります。謝罪の気持ちを伝えることが最優先、つまり感性の世界ですね。でも、そんな話をエンジニアにすると、「その伝え方ではさっぱりわからない」とダメ出しするんです。謝罪の後に、なぜ遅れたのか、遅刻するまでの経過、そして今後の再発防止策をきちんと報告しなくてはいけない。そうするとお店側の理解を得られ、結果、評価が高まるはずだ──と。

 感性の世界というと聞こえはいいですが、その反面、なあなあな習慣が根強く残り、コスト感覚にとぼしい傾向が多少なりともあります。そこにエンジニアならではの論理的な発想をもちこむことで、お客さまから「フィオレンテはエモーショナルな美容の世界にロジカルな考えを持ってきてくれた」という評価をいただくことができ、結果的にそれが強みになりました。

社員やスタッフが主役の会社でありたい

理性と感性の両面を追求する、ユニークな会社である、と。

 そうですね。システムデバイステクノロジーは、新しいことをつねに追い続ける集団でありたいと思っています。ただしそれは、「どこも開発していない製品をつくろう」とか、世界の一歩先・二歩先の技術を追うことではありません。J-all事業では「半歩先の未来」をコンセプトとして打ち出しています。お客さまが抱えている目の前の課題を解決することにジャストフィットするような技術、「半歩くらい先の技術」がいちばん受け入れられると思っているからです。

 それには、お客さまのことやお客さまの業界をどれだけ理解できるかがカギになります。そのときに美容部員という、エンドユーザーと直接むきあい、日常的に使うモノを感覚に訴えかけながらおすすめする業務に就いている人財がもつ感性が役に立つのです。新しい技術を追求するのではなく、新しい市場の変化をいち早く読み取って、組織や働き方を変えるなどの創意工夫をしていきたいと考えています。

ベンチャー精神にあふれていますね。

 会社としてはその通りです。ただ、私自身は一般的なベンチャー起業家タイプではないと思っています。創業社長ではありませんし、「みんな、ついてこい!」とひっぱっていくスタイルでもない。むしろ、会社の主役は社員・スタッフのみんなであり、私はそれを支える裏方でありたいと思っているんです。

 経営者になる前は、裏方すら自分にはムリで、世の中の役に立たない、無価値な人間だと思っていた時期さえあるんです。でも、子どもができて、この手に抱いたとき、思ったんです。この子のことを、いま、自分が支えている。この子を、立派な大人に成長させて、「生まれてきてよかった。幸せな人生だ」と思えるような生活基盤をつくってあげる──。それが、私の存在価値なんだと気づきました。大きなターニングポイントでした。

 経営者としての私も同じで、社員・スタッフのために働くことが、私の存在価値。みんなが楽しく、やりがいをもって働くことができ、十分な報酬を得ていて、「システムデバイステクノロジーで働いてよかった。幸せだ」と思ってもらう。それが経営者としての目標です。

自分でマニュアルをつくれる人財を求む

今後、会社としては、どんなビジョンを描いていますか。

 近いうちにシステム開発のスタッフを派遣する新事業を立ち上げて、会社をさらに成長させたい。理想としては、ハードもソフトも自社開発ができる体制をつくりたいですね。そこまで成長させるために、管理職をまかせられる人財がさらに必要になります。

新しく入ってくる人財に期待することはなんでしょう。

 いままで当社になかった知見や発想をもちこんでもらうことです。当社には、個々の業務について、とくにマニュアルをつくっていません。マニュアルがほしければ、必要としている本人がつくればいいと考えるからです。「マニュアルがないから、やり方がわからない。仕事ができない」と文句をいっているだけの人は、当社には向かないかもしれませんね。自分なりの知見や発想をもちこんで、オリジナルのマニュアルをつくり、それを上司から承認を得ればいいだけのこと。そういったチャレンジ精神旺盛で、パッションにあふれ、そのうえで論理的な思考ができる人を待っています。

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