酒巻 武司(さかまき たけし)
所属:リストホームズ株式会社 建設事業部 企画開発2課 担当課長
経歴:神奈川県立大和高校卒業 2022年中途入社
趣味:バスケットボール
《物件概要》
物件名:リストガーデン美しが丘4丁目
構造:木造軸組工法
土地面積:118.55㎡/125.14㎡
建物面積:90.10㎡/99.37㎡
分譲戸数:2戸
竣工:2024年
先進的なアイディアやこだわり抜いたデザインで数々の賞を受賞しているリストホームズ(以下、LH)。
今回は2024年にYKK AP エクステリア スタイル大賞で戸建分譲街並み部門・シルバースタイル賞を受賞したリストガーデン美しが丘4丁目のエクステリア担当者である酒巻にプロジェクトの概要を語ってもらった。
地域のシンボリックな存在となっていると評された本物件にはどんな隠された工夫があったのだろうか?
高校卒業から約3年間、短時間勤務の郵便局員として勤務をしておりましたが、転職を考えるきっかけとなったのは郵政民営化でした。
本職員になると、あまり向いていないと感じていた保険の外務員(営業職)になる道が濃厚だと分かり、転職することを意識し始めました。
友人から「郵便局を辞めるなら一緒にやらないか」と誘いを受けたことがエクステリアの世界に入るきっかけでした。当時は未経験でしたが、根が我慢強い性格なので「やればできるだろう」という前向きな気持ちで飛び込みました。
お客様向けに外構工事の見積りや提案、現場管理まで幅広く担当していました。お客様から
「酒巻さんの提案が良いから、高くても決めた」「頼んで良かった」
と言っていただけることに大きなやりがいを感じていました。
部長も任せていただいていたため、責任感も含めて非常にやりがいを持って働けていたと感じています。
一方で、会社が売上や利益という「数字」のみを重視し、デザインや顧客満足度を評価しない体制だったことに、次第に物足りなさを感じるようになりました。自分のこだわりが、単なる自己満足で終わってしまうことに限界を感じていたのです。
そんな中、あるプロジェクトで、LHとYKKのデザイナーの方と一緒に打ち合わせをする機会がありました。その際、デザイナーの方のプレゼン能力や建物をかっこよく見せるための細部へのこだわりを目の当たりにし、自分の実力が足元にも及ばないことに強いショックを受けたのです。
「このままではいけない、もっと成長したい!」という思いが募りました。
そうですね。LHの外構に対する異常なまでのこだわりに惹かれました。それまでの取引先の多くは「酒巻さんにお任せします」と丸投げの状態でしたが、LHは「もっとこうしたい」「ここはこの方が良くなる」と、私以上に外構に対して熱い議論を交わしていました。
その様子が嬉しかったと同時に、この環境こそが停滞していた自分を成長させてくれる場所だと確信し、LHへの転職を決意しました。

美しが丘というエリアは、非常に静かで緑が豊かな、落ち着いた雰囲気を持つ場所です。そのためターゲットとしては、都心でバリバリと働きながらも、住まいには安らぎと落ち着きを求める高所得者層や、上質志向の方々をペルソナとして想定しました。
田園都市線沿いという利便性を享受しつつ、帰宅した際には豊かな自然を感じられるようなライフスタイルをイメージしています。
外構のコンセプトは「里山風外構」です。単に木を植えるだけでなく、野山のような起伏や高低差をあえて作り出し、自然な風合いを残すことにこだわりました。隣接する公園の雰囲気とも調和するように計画を進め、建物と自然が一体となった風景を目指しました。
外構に緑が入ることで、建物の表情はより豊かになります。建物自体の高級感に、美しが丘らしい「自然」の要素をミックスさせることが本プロジェクトの鍵となると考えていました。
まず一つは「里山風」の造形を実現させるための立体感ある外構ですね。写真だと分かりにくいかもしれませんが、単に平坦に木を植えるのではなく、あえて野山のような起伏や高低差を作り出し、自然な風合いを残しています。
また、芝生だけではなく石積みも多用することで、くつろぎの時間に里山の雰囲気を感じられるようデザインしています。
また、今回は高額物件ゆえのプライバシー確保と開放感を両立させるための工夫もポイントとなりました。本物件は南向きの1階リビングです。間取りとして陽当たりは良いものの、道路からの視線が気になりやすい懸念点も発生してしまいます。
通常、道路からの視線を遮るのであれば高いブロック壁を建てるのが楽なのですが、圧迫感が出てしまう点とデザイン面で好ましくはありません。そこで、効果的に植栽を配置することでプライバシー確保と開放感のバランスをとっています。

この物件はもう一点、東側に電線があり視覚的な課題も抱えていました。だからこそ、上に伸びる植栽を不揃いに配置することで、人の目線を横の電線ではなく縦の樹木や空へと誘導する仕掛けも施しています。
加えて、夜間のライトアップにはかなりこだわりましたね。通常、大きな木は葉が密集して光を遮ってしまいますが、あえて枝をすく「透かし剪定」を取り入れました。
これにより、下からのスポットライトが上部まで届き、夜間でも木々の繊細なラインが浮かび上がるようになっています。
立体的な陰影がつくと、建物に豊かな表情が加わってより素敵な物件へと仕上がりますね。

ええ、受賞の知らせを受けた時は本当に嬉しかったですね!完成後には「室内から見える庭の雰囲気が良い」という声も寄せられ、ウチとソトの融合が訪問者に感動を与えるデザインとして認められたことは誇りに思います。
いろいろな苦労もありましたが、LHの細部までこだわる姿勢があったからこそ受賞に繋がる家づくりができたと思いますし、あの時転職を決意して良かったと感じますね。

本物件における私の最大のこだわりは、玄関横のモミジですね。玄関入ってすぐのところに大きなフィックス窓を設け、モミジがまるで「額縁に入った一枚の絵画」のように美しく収まる配置としました。
夜間のライトアップされたモミジは本当に幻想的で綺麗なんですよ。

単に外観を整えるだけでなく、家の中から見た時の景観も重視したかったからです。先ほどウチとソトの融合とお話ししましたが、本プロジェクトのような高額帯の物件では、お客様は細部までのこだわりを重要視します。
美しが丘という土地柄に合わせ、都会で働く住み手が帰宅した際に落ち着きを感じられるよう、自然の要素を象徴するアイコンを室内にも設けたいと考えました。
まさに狙い通りでしたね!「玄関横のモミジが気に入っている」「窓から見える配置が絵を描いたようで素晴らしい」といったお声を頂戴しております。
仲介業者様や施工協力会社様といった、いわゆる「プロ」の方々からも、素晴らしい外構及び照明計画だとお褒めのお言葉をいただけたことは何より嬉しかったですね。
今回、建物本体については、美しが丘という土地のステータスにふさわしい「高級感」を最優先に計画しています。具体的には、室内のアクセントとしてタイルを効果的に散りばめることで、上質で落ちつきのある空間を演出することができました。
そこに今回のような外構を加えることで、洗練された都会的な高級感と、里山のような豊かな自然が見事に融合した、独自の佇まいを実現できたと自負しています。



高価格帯における「正解のないクオリティ」の追求ですね。このプロジェクトは、LHにとっても高価格帯物件の走り出しの時期にあたっており、外構において「どこまでのクオリティを追求すべきか?」という明確なルールがまだ存在していませんでした。
コスト面を考慮しつつ、この価格帯を購入されるお客様にご満足いただける意匠性はどこまでか、その判断基準をゼロから構築することに非常に苦心しましたね。
デザインという正解のない領域において、「なぜ今回はこの手法を選んだのか?」を明確に説明できるプロセスの重要性を実感しましたね。
今後も販売担当者や仲介部門など「お客様の生の声」を知るメンバーの意見を積極的に取り入れ、より確実性が高く、お客様の満足度も高い提案を行いたいと考えています。
LHの「細部にまでこだわり抜く家づくり」に合わせ、自身も外構のプロとして一切の妥協をせず、建物がトータルでより魅力的に見える「ビフォーアフター」の面白さを追求し続けます。
最終的に、お客様から「この外構があって本当に良かった」と喜んでもらえる仕事を積み重ねていくことが、私の最大の目標ですね。

募集要項をご確認の上、ご応募ください。