髙木 絵梨(たかぎ えり)
所属:リストホームズ株式会社 建設事業部 企画開発1課 主任
経歴:共立女子大学家政学部建築・デザイン学科卒業 2014年新卒入社
趣味:ウィンドウショッピング、旅行、ライブ観戦
《物件概要》
物件名:リストガーデン飯島町
構造:木造在来工法
土地面積:179.11㎡
建物面積:134.13㎡(車庫30.22㎡含む)
分譲戸数:1戸
竣工:2025年
飯島町はローコスト住宅が主流のエリア。セオリーから言えばガレージハウスは「挑戦的すぎる」企画である。それでも敷地のポテンシャルを信じ、あえて相場より高い価格帯で“とことん贅沢”に振り切ったのが、リストガーデン飯島町だ。
L字型ガレージや吹き抜け、富士山を望むルーフバルコニーまで――建売の枠を超えるこだわりを積み重ね、結果は大きな反響へと繋がった。マーケットの常識を覆した一邸の設計ストーリーを担当者に聞いた。
キャリアの中でゆくゆくは建築に携わりたいと考えていましたが、実は最初は営業職志望だったんです。まずはお客様と直接向き合って、「何に悩みがあるのか」「何に価値を感じて家を買うのか」を肌で学びたいと考えたんです。
その中で、ハウスメーカーを中心に選考を受けつつも、総合不動産として多様な事業展開を進めているリストグループに魅力を感じて入社を決めました。希望通り初めは営業職、マンション販売からキャリアがスタートしましたね。
正直に言うと、かなり苦戦しました(笑)。飛び込み営業やティッシュ配り、テレアポなど一通りやりましたが、「いきなり話しかけたら迷惑かな...?」と、相手の気持ちを考えすぎてしまって。
もう一つ大きかったのは、実際にやってみて「マンション販売自体が自分に合わない」と気付いたことです。というのも、私自身がマンションより戸建ての方が好きだったんです!自分は将来戸建てに住みたいのに、お客様には器用にマンションを薦めることができなくて...。
マンションはデザインが洗練されている一方で、どうしても画一的になってしまう側面があります。言ってしまえば“共同住宅”なので、間取りにも一定の制約が出ますよね。
でも、戸建てには「世界に一つ」を突き詰められる面白さがあります。例えばリビング一つをとっても、1階にするのか2階にするのかで、その家での暮らし方は大きく変わります。
そうですね。でも、営業を経験したことで、お客様がどんな間取りを「使いやすい」と感じるのか、どんなポイントに感動するのかを直接学べたことは大きな財産になったと感じています。
家は結局「箱」でしかありません。実際にお客様がそこで生活するイメージを持って設計することが大切だと考えています。

※休日に同僚と住宅展示場の視察に行った際のワンショット。
お客様目線に立つことを忘れないよう、様々な角度から情報収集をしている。
この土地を仕入れる前から、社内で「ガレージハウスの需要は必ずある、いつかどこかで企画としてやってみたい」と話が挙がっていました。車を単なる移動手段としてではなくライフスタイルの一部として捉え、愛車との豊かな時間を求める層は必ずいる。そう信じていたんです。
そうですよね。飯島町はいわゆるパワービルダー系の物件、ローコスト住宅が主流なエリアだと思います。ただ、この物件は敷地が非常に広く、その土地を活かさない手は無い。それなら、中途半端なものを作るのではなく、とことん贅沢な「他にはないプラン」を作ろうと。
販売価格は相場より1,500万円程高い設定ですが、注文住宅で同等レベルのガレージハウスを建てるよりは手が届きやすく、かつ建売の枠を大きく超えた価値を提供することを目指しました。
車好きであることはもちろんのこと、もう少し具体的なペルソナとして30~40代の中小企業の経営者を想定していました。ガレージハウスは相場より価格帯が上がる分、一定の購買力が必要ですし、飯島町はアクセス面を考慮すると車通勤が現実的に可能な方のほうが暮らしやすい。そういった背景を踏まえたターゲット設定でした。

最大のポイントは、ガレージの形状とリビングの繋がりです。通常の長方形ではなくL字型のガレージにしました。こうすることで、車だけでなくバイクも置ける余裕が生まれ、さらにリビングからもキッチンからも、どこにいても自慢の愛車を眺めることができるようになります。
「中途半端ではなく、とことん贅沢なものを作りたい!」という想いで、あえて贅沢な12帖分の吹き抜けも採用しました。これで、更に2階からも愛車を楽しむことができるようになりましたね。


実は、ガレージに対するこだわりはまだあるんです。今回、室内の階段にはストリップ階段を採用しました。通常の階段の場合、壁が必要となるため窓を作れませんが、ストリップ階段であればそれができます。
もちろんコストはかさみますが、これによって階段を上り下りする時にもガレージの愛車が視界に入るようになるんです。

さらに、屋上には広いルーフバルコニーを設けました。実はこの物件、富士山が見えるんです!現地で見た富士山の絶景を活かさない手はないと思い、バーベキューや子ども用のプールを楽しめる、開放感あふれる空間に仕上げています。

実際の生活シーンを想定し、キッチンの位置にもこだわって設計しました。この間取りであれば、一般的には南側の壁に寄せてキッチンを配置することが多いと思います。ただ、今回はあえてアイランドキッチンを採用したんです。
一つ目は南側に窓を設けることができ、非常に明るいリビングとなることです。二つ目は子育て目線で、キッチンを部屋全体の真ん中に“司令塔”のように配置しています。
そうすることで、家事をしていても常に子どもの様子を見守ることができるんですよね。
ガレージハウスが本物件のコンセプトではありますが、こうした日々の暮らしやすさの積み重ねも大切にしています。

新しいものを取り入れようとすると、現場の仕上がりや法令との戦いになります。実は当初、ガレージの内装に「OSB合板」というおしゃれな木質ボードを使いたかったんです。しかし、防火規定などの法規的な観点から断念せざるを得ませんでした。
最終的にはケイカル板の塗装仕上げに変更しましたが、結果としてそれがガレージの「男性的でかっこいい」質感を引き立てる形になりました。
まさにそこが設計の腕の見せ所です!ガレージや吹き抜け、鉄骨階段などにお金をかけている分、外壁には比較的リーズナブルなサイディングを採用しました。でも、選び方と使い方の工夫次第で、塗り壁よりもずっとかっこよく見えることができます。窓が無くどうしてものっぺりと見えてしまう部分は植栽の配置で印象を整えるよう工夫をしました。

軒も、今回は通常よりもかなり深い900mmを確保し、木目調のアクセントを加えています。建売とは思えない重厚感とインパクトを狙った工夫ですね。こうした「予算をかけるところはしっかりかける、抑えるところは設計の工夫で上手に演出する」というメリハリの付け方が、この物件の成功の鍵だったと思います。

LHの好きなところは、何と言っても「チャレンジを良しとしてくれる社風」です。新しい設備や素材を使いたいと提案すると、「まずはやってごらん」と背中を押してくれます。
例え失敗したとしても、前向きなチャレンジであれば叱責されることもありません。それを次の改善に繋げるための学びとして捉えてくれるアットホームな雰囲気がありますし、上司とも話しやすく、風通しが良いのも魅力ですね。
今回の飯島町の物件は、購入されたお客様が「家が一目惚れするほどかっこいいから、家に合わせてこれから車を買うことにした」と言ってくださったほど、高く評価していただきました。設計者として、これほど嬉しいことはありませんよね!
これからも、ただ住むだけの場所ではなく、お客様のライフスタイルを劇的に変えるような、ワクワクする家を作り続けていきたいです。飯島町での経験を糧に、さらに成長した設計を見せていきたいと思っています。
募集要項をご確認の上、ご応募ください。