■廣石 尚志(管理部部長)
■北原 夢(人事総務課課長)
徳川将軍家の霊廟・増上寺の境内を、東京タワーが建つ近代的な緑地として整備した芝公園。伝統と革新が共存するこの地にあって、73年の歴史を刻んできた芝パークホテル。「人をもてなす道を究める」をモットーに、社員全員が質の高いサービスを提供しようと努力を続けた結果、世界各国のお客様から愛され続けている。今回は、同社の人事責任者である、管理部部長と人事総務課課長の二人を取材。芝パークホテルにはどんな職種があり、どんな人財が活躍しているのかなど、解説してもらった。
廣石 ホテル・レストラン業は多彩な職種がありますが、当社の職種は「サービス」「調理」「販売促進」「管理」「技術」の5つ。この内、「サービス」が、いわゆる“ホテルマン”のイメージ。宿泊課・料飲課に所属し、『芝パークホテル』か『パークホテル東京』のいずれかで、フロントやレストランサービスなどの業務に就いていただきます。「調理」は、“コックさん”と言うのが分かりやすいですかね。それぞれのホテル内にあるレストランか、2店舗ある中国料理店のいずれかに所属します。
北原 ただし、当社独特の制度として、宿泊課・料飲課両方のサービスに対応できる「アクティブスタッフ」を設けています。例えば、新卒入社の方に両部門の研修を受けていただき、2つの部門をローテーションして経験してもらう。そうすることで、どちらかの部門に軸足を置きつつ、他方の部門のことも知っているスタッフを増やしているのです。
例えば、宿泊課のフロント業務に就いていて、お客様が何かの記念日でお泊りだと分かった場合。料飲課の業務にも精通していれば、レストランでのお食事の際、記念日を祝うサプライズ演出を企画し、料飲課に伝え、実行してもらう手配が非常にスムーズにできますよね。このように、一人ひとりのスタッフの対応の幅を拡げることで、サービス品質を向上させることが狙いです。
廣石 私自身、宿泊課希望で入社したのですが、研修を受けて料飲課に興味が湧いて。今まで、ほとんど料飲の仕事をやってきました。ホテル業は多様な職種があるのですから、キャリアを固定してしまうのはもったいない。自分では気付けなかった適性や、やりがいを発見できる可能性が広がるので、積極的にアクティブスタッフ制度を推進しています。
北原 「販売促進」はマーケティング部門。宿泊や飲食のお客様を増やすための企画を考えて、施策を実行する役割。例えば、コロナで海外旅行に行けなくなってしまったお客様に、当社のホテルで海外生活を疑似体験していただく「プチ留学プラン」。マーケティング部門が企画し、大変な人気プランになっています。
廣石 「管理」はいわゆる事務職。人事・労務・総務・秘書など担当する人事総務課と経理課があります。「技術」はホテルやレストランの設備面を担当。決して目立たない部門ですが、どちらの部署も、ハード・ソフトの両面でホテルを支える大切な役割を担っています。
廣石 ホテルの業務では、外国人のお客様が多いので、語学力を活かせる人財が活躍しています。これはホテル業界共通ですが、基本的にどの職種でも、明るく前向きでコミュニケーション力が高い人が向いていますね。あえて当社ならではの特徴を挙げるとすれば、「挑戦することを楽しめる人」。前例にとらわれず、果敢に新しいことにチャレンジする風土がありますから。
例えば、『芝パークホテル』は図書館のように多くの蔵書を持つ「ライブラリー・ホテル」を目指し、『パークホテル東京』は美術館のように様々なアートを取り入れた空間を目指しています。こうした、斬新な発想による施策を次々と実行に移していくのが当社流。ですから、こうしたアイデアを自ら出し、チャレンジすることを「楽しい」と感じる人には、非常に向いている職場だと思います。
北原 司書さんや学芸員さんのような知識レベルを必要としているわけではありませんので、入社してから学んでいただければ大丈夫です。本やアートの分野が「好き」「関心がある」という方で、ホテルにも興味をお持ちであれば大歓迎です!
北原 帝国ホテル内の『北京』では、料飲サービスの経験が豊富なベテランの方が大活躍してくれています。各界の著名人の来店が多く、一流のサービスを提供しているのが特徴です。サービス・調理ともに、飲食店で経験を積む中で「高級店で存分に実力を発揮したい」という意欲を持った方にマッチする職場だと思います。
一方、2021年9月にオープンした目黒の『清香』では、経験を問わず広くスタッフを募集しています。街中の本格中国料理店は、当社にとって新しいチャレンジ。この挑戦を一緒に成功させてくれる、明るく前向きな方を歓迎します。
廣石 その通りだと思います。そうしたマインドを高く保ってもらうため、社員の人事評価については、成果だけでなくプロセスも重視するようにしています。お客様に良いサービスを提供するためには、事前の準備が大事。とはいえ、「お客様のご都合によって、予定が変更になり、準備していた企画がお蔵入りになった」といった不運もありえます。ですから、成果だけで評価しないようにしているのです。
北原 また、「GOOD JOBレポート」という、社員同士でお互いの仕事を賞賛し合う制度を設けています。頑張っているスタッフを見つけたら、社内のWeb上にその頑張りをレポートとして投稿し、シェアする仕組み。このレポートの中から年2回、優秀なものを表彰するイベントも実施して、社員一人ひとりの努力を拾い上げ、皆で賞賛する風土を作り上げています。最近では「社内料理コンテスト」を開催し、大盛況でした。最優秀賞は商品化され、社員のモチベーションアップや会社の魅力向上につながっています。
廣石 むしろ、「新しいことにチャレンジし続けて来たからこそ、70年以上、継続することができた」と言えるかもしれません。創業以来、変わらぬ当社の理念は「人をもてなす道を究める」。でも、社会環境の変化によって「何をすればお客様に喜んでいただけるのか」は常に変わっていきます。また、テクノロジーの進歩などによって、今まではできなかった“おもてなし”ができるようになることも。それを考えれば、新たなことに挑戦し、変化していかなければ「人をもてなす道を究める」ことはできない。挑戦を続けて来たからこそ、歴史を紡ぎ、伝統を受け継ぐことができたのだと思います。
北原 このほどオープンした街中の中国料理店のプロジェクトも、社員のアイデアで始まったこと。社長がゴーサインを出した後、発案した社員も含めたプロジェクトチームが発足。立地選びから店のコンセプトづくり、オープン後の店の運営に至るまで、若手も参加したプロジェクトチームに任せています。「誰もがアイデアを出す」「既成概念や前例にとらわれず、挑戦する」「若手も果敢にチャレンジできる」といった、当社の風土を良く示している例ではないでしょうか。
北原 新卒の方はホテルでの仕事のやり方を吸収できるし、中途入社の方は今まで培ってきたものをさらに発展させることができる環境だと思います。私自身、前職の販売業で培ったプレゼン力などを業務の中で活かし、キャリアアップできました。私達と一緒に働いてもらえる仲間が増えるのを楽しみにしています。
廣石 私達が目指しているホテルの運営方針に共感いただける方なら、経験、国籍などは問わず、活躍できる職場です。また、新しいことにチャレンジする姿勢を持った会社なので、個性を活かしながら、活躍できる環境が整っています。たくさんの方からのご応募をお待ちしております。
募集要項をご確認の上、ご応募ください。