■システム開発G 平野 (エンジニア歴:36年)
■システム開発G 本田 (エンジニア歴:29年)
■ITソリューションG 荒井 (エンジニア歴:24年)
■ITソリューションG 藤田 (エンジニア歴:30年)
1981年の設立以来、大企業から組み込みソフトなどの開発を受託してきたソアーシステム。同社のベテランエンジニア達は、世界を制した“メイド・イン・ジャパン”を、今も支え続けている。そうしたベテランが、自らの知識や経験を伝授していくことで、若手エンジニアの成長に繋げているのがソアーシステムの特徴だ。そこで今回は、ソアーシステムの中でも経験豊富なエンジニア4名に集まってもらい、座談会を企画。ベテランエンジニアがどんな仕事に携わり、どのようなことを若手エンジニアに伝えているのか、ざっくばらんに語り合ってもらった。
本田 私は大手エレクトロニクスメーカーの事務機器改修プロジェクトに携わっていて、主にアーキテクチャーを担当しています。実は、約20年前、この製品が開発された当時のプロジェクトにも、私は携わっていました。
今回、システムの根幹に関わる改修を行うに当たり、メーカーから「当初の設計思想を熟知していて、どこをどういじると、どのような影響があるかを分かっているソアーシステムさんに加わって欲しい」とご依頼があって。私の元に“仕事が戻ってきた”と言いますか(笑)。この案件以外でも、様々な企業の事務機器開発に参加してきた経験があり、得意分野ですね。
平野 私は以前から、遠隔監視システムの保守・管理サービスを行う大手企業の案件に関わっています。遠隔監視システムや、安全運行のための制御システムなど、様々なシステムの開発支援をしています。
一番、大掛かりなプロジェクトでは、運用・管理システムを根本的に見直して、コストダウンを目指すものがありました。有難いことに、技術的なことについては、私が提案して、お客様に採用いただいたものがほとんど。最上流の設計から、デモ機を作って試験するところまで、全工程にマネージャーとして携わらせていただきました。
荒井 私が最近、エンジニアとして携わった案件は、エンターテイメント系企業の通販サイト構築です。通常の通販サイトとは異なり、エンタメ要素を強く取り入れた通販サイトでして、購入者に楽しんでいただくことで販売促進に繋げようという訳です。
Webサイト構築については、かなり経験がありますので、お客様が実現したいことへの技術的なアイデアを色々と出させていただき、一緒にサイト構築を完遂しました。
藤田 私の場合、大手コンピュータ周辺機器メーカーの案件で、ネットワークストレージの開発プロジェクトに携わっています。特に、ハードディスクのバックアップを自動で行うアプリや、異常を検知してサーバーに通知するアプリなどの開発を担当しています。お客様のご要望をヒアリングするところから、アプリを実装するところまで、全てに関わっています。
元々、この製品は海外の会社が開発を担当していたのですが、お客様のご要望通りのものが完成しなかった。そこで、ソアーシステムに“火消し”役のご依頼があったもの。私達としては、課題を解決して当初の予定通りのものに仕上げるだけでなく、お客様の期待を超える価値を提供できるような仕事をしたいと考えていて。システム稼働後のメンテナンスをしやすいような仕様にするなど、いくつか改善提案をして、採用していただきましたね。
平野 私が一番、年長なので、先陣を切りましょうか(笑)。私は高校からプログラムを独学で覚え、電子関係の専門学校に進学しました。そこの先生からの紹介でソアーシステムのことを知り、新卒で入社することに。元々、専門学校で学んだことを活かせるIT企業に進路を決めていましたし、オフィス見学に行った時、試作品が幾つも置かれていて、「新しいモノづくりにチャレンジできる!」という印象を持ったのが決め手でしたね。
本田 私も、平野さんと同じ専門学校を卒業しました。元々、プログラムに興味があって、「IT企業に勤めよう」と考えている学生でしたね。就活の時、先生からソアーシステムを紹介され、興味を持って応募。決め手になったのは、面接でオフィスに行った時、凄く自由な雰囲気があって、「新卒入社の若手でも、何でもやらせてもらえそうだ」と思ったこと。当時はITの聖地・秋葉原に近い場所にオフィスがあって、年齢に関係なく、皆がフランクに会話している様子に好感を持ったのを、今でも鮮明に覚えていますよ。
藤田 実は私も、平野さん、本田さんと同じ専門学校の卒業生です(笑)。高校の頃から、パソコンが好きだったので、「将来はコンピュータ関係の会社に就職したい」と考えていましたが、就活の時になっても、まだ明確に「この会社に行きたい!」というのはなくて。実は、同じ就活生の友人が「今度、ソアーシステムというIT企業に応募する」と言ってきたので、“ものは試し”と、一緒に受けることにしたのです。選考を受けていく中で、ハードウェアに実績がある会社だと感じましたし、エンジニアとして「モノづくりに携わりたい」という想いを強くしました。それが決め手となり、入社することにしました。
荒井 私の場合、大学は電子工学を専攻。新卒で入社したのは、半導体のテストハウスでした。大学の研究室の先生が、その会社の社長さんと付き合いがあり、その企業のエンジニアさんを招いて特別講義をしてもらった時に、興味を持ったのです。入社後は、半導体の製造やテストに関わるソリューションの開発に携わっていました。その後、前職の会社がソアーシステムに資本参加することになって。その時、「新しいことにチャレンジできそうな会社だ!」と感じて、ソアーシステムに転籍することに決めました
本田 2000年頃、次世代の事務機器を基礎から作ったプロジェクトは、非常に手応えを感じた仕事でした。今では当たり前になっていますが、PC側でデータを圧縮し、機器側に送って処理する仕組みを、ゼロから作り上げたのです。かなり苦労しましたが、現在でも、当時のアーキテクチャーがそのまま使われている。実は、私が今、通っている病院で、偶然、その製品が使われているのを見つけて。「いいものを残せた!」と実感しましたね。
平野 世の中への影響が大きかった案件と言えば、PCのカラー表示が8色しかなかった90年代に、今のJPEGと同じように、写真データの圧縮と伸張ができる技術を開発しました。皆さんがご存知のJPEGが規格化されるより前に、その仕組みや将来性に触れられたことは技術者として最高の経験だと思っています。
ただ、私自身が“代表作”というか、“傑作”だと思っている仕事が、これとは別にあるので、お話しさせてください。公共機関で保管している資料を撮影してデジタル写真データとするプロジェクトに参画した時のこと。お客様が資料を撮像する装置の制作に困っていると伺い、自分達の通常業務とはかけ離れた装置の設計製作を行い、貢献しました。貴重な資料なので外に持ち出せず、狭いスペースで撮影しなくてはならない。でも、それができるコンパクトな撮影装置がなく、プロジェクトメンバーが頭を抱えていたのです。それを見て、実用に耐える装置を作りました。実際に使ってもらえ、メンバーに物凄く喜んでもらえましたね。
撮影装置に関することは知識ゼロでしたが、見よう見まねで、「こうしたら、できるかな」くらいの感覚で。ソフトウェアでもハードウェアでも、エンジニアの仕事は「どうしたら課題を解決できるか」ということ。課題を明らかにして、解決の筋道を論理的に追求していけば、たいていのことは解決できると思っています。
荒井 凄いエピソードの後だから、話しにくいですね(笑)。では私は、技術力よりも、コミュニケーション力の面で成長の手応えを感じた経験をシェアさせてください。大規模マンションの修繕を主に行っている工事会社の業務改善プロジェクトです。最終的には業務システムを構築することになるのですが、その前段階として、現状の業務の流れを可視化。課題を抽出して、その課題を解決できるシステムを設計しよう、という案件でした。
そこでは、ひたすらお客様の業務担当者へのヒアリングを重ねていき、課題を抽出していきました。プログラミングの前に、システムの全体像と、「システム化で何を実現しようとしているのか」を把握する経験ができたので、とても勉強になりましたね。エンジニアとして、高い技術力を持っていたとしても、開発の目的や背景までしっかり把握しないと良いものはできませんから。
藤田 私の場合、社内の先輩達とのコミュニケーションが自己成長に大きく役立ったと思います。今、携わっている製品の開発案件で、私自身はそれまで扱った経験がなかったにも関わらず、お客様から高く評価していただける成果を出せたのも、先輩からのサポートがあったから。
入社してから現在まで、様々なプロジェクトでご一緒させていただいていますが、皆さん、色々な開発のやり方を惜しみなく伝授してくださる。昔のような「背中を見て学べ!」という態度ではなく、そのやり方を選択する背景や理由まで論理的に解説してくださるので、新しいことにチャレンジする時に、応用が利く。「これはAさんに教わった、〇〇技術を使えば上手くいくな」というように。ソアーシステムにはエンジニア同士で技術を共有する文化がありますね。
本田 受託業務の単価を上げて、会社の売上アップに貢献したいと思っています。そのためには、今まで以上に、若手エンジニアの成長をサポートして、チームとしてお客様により高い価値を提供し、お客様との信頼関係を深めていきたいと考えています。
平野 私は、次世代のエンジニアに、エンジニアとしての思想や技術を継承していくことが目標です。それがソアーシステムの発展に繋がるのはもちろん、これからの時代、日本の技術が世界の中で生き残っていくために必要なことだと思いますから。
荒井 エンジニアが意欲的に取り組める環境を、もっと整えたいです。その一環として、今はコロナの影響でテレワークが増えているので、エンジニアが交流できる機会を意識的に作ることが大事だと思っています。
藤田 私は、エンジニアとして、最前線で働き続けることにこだわりたい。“ITエンジニア35歳定年説”と言われたりしますが、ソアーシステムでそのような限界を感じたことは一度もないですね。
募集要項をご確認の上、ご応募ください。