代表取締役社長
大脇 耕司
全国のオフィスで使われている事務機器、幅広い場面で使われるWEBシステム、多くの命を救った医療機器──。様々なプロダクトの成功の裏に、IT企業・ソアーシステムの貢献がある。同社は組み込みソフトを始め、ハードウェアとソフトウェアにまたがる領域を得意とし、ニッポンを代表するような大手メーカーを含む顧客から、直接、受託によって開発を引き受けているのが特徴だ。今回は、ソアーシステム代表の大脇耕司を取材。受託開発にこだわる理由や、活躍しているエンジニア像などについて、語ってもらった。
1981年に会社を設立してから、しばらくの間、大手総合エレクトロニクスメーカーのハードウェア開発を専門に手掛けていたのが、大きかったと思います。その期間に、「大企業ならではの開発ニーズや課題」に精通することができた。その知見を元に、徐々に他の大企業との取引を開拓することに力を入れました。今では、エレクトロニクス系だけでなく、医療機器メーカーやエンターテイメント会社など、様々なお客様と取引するまでになっています。
一例を挙げれば、「ハードウェアとソフトウェアにまたがる領域」を、外部の専門家に任せたいというニーズがあります。大企業にはハードウェアに精通したエンジニアも、ソフトウェアに精通したエンジニアも多くいますが、その両方に詳しいエンジニアは非常に少ないからです。
そこでソアーシステムでは、組み込みソフトなど、「ハードウェアとソフトウェアにまたがる領域」へと業務範囲を拡大。今では当社の“得意分野”と呼べるまでになりました。現在では、業務システムの開発やアプリケーションソフトの開発、サーバーなどインフラ構築まで、幅広く手掛けています。
例えば、人事異動が頻繁にある大きな企業では、開発プロジェクトが完了すると、そこで得られた知見が残りにくいということがあります。設計図や仕様書は保存されますが、「なぜ、そのような設計・仕様になったのか」が忘れ去られてしまうのです。そうなると、その開発プロジェクトで生み出されたプロダクトについて、バージョンアップしようとした時に困ってしまいますよね。そこで、ソアーシステムは、私達が参画したプロジェクトについての“知見の保管庫”としての役割を果たすことで、大企業のお客様の信頼を獲得しています。
先日、受注した事務機器のシステム改修プロジェクトがまさにそうでした。20年ほど前、ある大手メーカーの開発プロジェクトに参画。全国の企業や公共機関で今も使われ続けている製品を世に送り出しました。その後、最近になって、製品の制御システムの根幹に関わる改修が行われることになり、私達にお声掛けいただきました。「この製品の設計思想を把握していて、『どこをどう変えると、どのような影響があるか』が分かるのは、ソアーさんだけだから」と。
20年ぶりに、案件が“出戻ってきた”訳です(笑)。このような例が、いくつもありますよ。
主に2つあります。1つは、当社のエンジニアは会社への帰属意識が高く、長く勤続してくれているので、昔のプロジェクトに参画したベテランエンジニアが今も在籍してくれていること。“出戻り案件”に対しては、そうしたベテランエンジニアが再び、参画することもありますし、若手に過去の開発当時の知見を伝えて、任せることもあります。
もう1つは、案件をSESではなく、受託でお引き受けしていることです。ソアーシステムのオフィスに案件を持ち帰り、社内のエンジニアでチームを組んで、上流から下流まで全工程に携わることがほとんど。ですから、そこで得た知見を「ソアーシステムの知見」として残すことができる訳です。
その通りです。また、受託で開発を手掛けていることは、「エンジニアのキャリアアップのために、最適な環境を用意できる」というメリットもあります。プロジェクトの全工程に携われますし、大ベテランも含めた社内のエンジニア達とチームを組むので、仕事の中で自分の得意分野を見つけ、伸ばしていきやすいですから。
技術に対するこだわりがあって、自分の得意分野を持っている人です。ソアーシステムには、お客様から「この案件には、是非、ソアーさんの中でも、〇〇さんにお願いします」と、“指名”していただけるエンジニアが数多く、在籍しています。例えば、Windows OSについて精通している40代のエンジニア。業務システム開発やインフラ構築などで、最新のWindows OSを適用する案件では、必ずと言って良いくらい、声が掛かります。
また、社内外でコミュニケーションがしっかり取れるエンジニアが活躍していますね。一方で、受託開発は「高品質・納期厳守」について、ソアーシステムが全責任を負う厳しさも持ち合わせています。そのため、指示待ちではなく自分から動き、自分を厳しく律していける方でないと、当社で活躍するのは難しいかもしれませんね。
「論理的な思考を持って、興味のある分野を追求して欲しい」と伝えています。単純に「好きだから」という理由で得意分野を作るのではなく、その分野を追求することで「こういうことのお役に立ちたい」と論理的に考えて欲しい、という意味です。そうすることで、自分の得意分野を見つけ、チームの中でそれを発揮して、成果を出すことで、エンジニアとして自信を付けることができるからです。
また、「自分と関わる人たちの仕事をよく観察するように」とも、伝えていますね。先輩エンジニアから学ぶことが沢山ありますし、チームで活躍するための役割も見えてきますから。
例えば、ベテランから若手に向けて「どんな経験を積んできたのか」を発表する場を設けています。他に、よりざっくばらんなコミュニケーションの中で、技術の伝承を図るために、社内グループウェアに「雑談チャット」を設けています。仕事と無関係の他愛ない話でもOKですし、業務上の相談もできる。実際、若手が業務でぶつかった技術上の課題をチャットに投げ掛けると、ベテランエンジニアが解決策を書き込んでくれたり。コロナ禍でテレワークが増え、リアルな交流の機会が減っている中、エンジニアが情報交換する上で、有益なツールになっていますね。
「ソアーシステムと一緒に成長していこう」と考えてもらえるエンジニアの方を歓迎します。私達は、一つひとつの案件を高い品質で完遂し、そこで得たノウハウを活かして、次の案件をさらに高い品質で完遂するという、好循環を作り出し、企業として成長してきました。エンジニア個人も、案件を経験していくごとに、大きく成長していける環境があります。こうした方針に共感してくださる方からの、沢山のご応募をお待ちしています。
募集要項をご確認の上、ご応募ください。