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【社長インタビュー】トラックの運転手は接客業なんです。

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「10年後には約20万人のトラックドライバーが不足する」。こんな見通しが立つほどに、物流業界の人手不足が深刻だ。そんななか、社員の働き方を変え、ドライバーに対する世間の見方を変え、ひいては物流業界の社会的地位をより高いものに変える。それがサントス代表取締役社長の山本秋彦がめざすもの。山本自身も着用するしゃれたユニフォームの採用。接客経験をもつ異業種からの転身組をドライバーに迎える。ドライバーをマネジメントする管理職の評価制度の刷新──。業界に新風を吹き込む改革の内容と、その先に見すえるものを山本に語ってもらった。

物流業の見え方を変えなければ

物流業界をめぐる課題について、解説をお願いします。

いま、みなさんが想像されている以上に危機的状況にあるといえます。ひとことでいえば人手不足。「10年後には20万人のトラックドライバーが不足する」という予想があるほど、事態は深刻です。

原因は明らかで、ドライバーという仕事に魅力を感じる人が少なく、なり手が減っていること。世間一般のイメージとして、トラックの運転手というと「ハチマキを巻いて、サンダルを履いて、不愛想で――」。映画やテレビドラマのなかで、そんなキャラクターがトラックの運転手として登場するので、イメージが固定されてしまったんですね。一方で、私たち業界の人間が、そんな見られ方を変える努力をしてこなかったのも問題。そのツケが、人手不足となってかえってきているわけです。

ドライバー不足が深刻化すると、どんな問題が起きますか。

物流機能が停止し、店頭に商品が並ばなくなってしまう。たとえ、そうした日常的な運送はなんとかできたとしても、災害が起きたとき、だれが支援物資を被災地に運ぶのでしょう。私自身、食品を飲食店にトラックで運送する仕事に従事した経験があります。たとえば渋谷の街なかを、効率的なルートと駐車場所を考えながら、いくつもの飲食店に配送していく業務は、かなりの知識と経験が必要です。非常時に、そうしたベテランのドライバーが不足していれば、支援はとても成り立たず、被害をいっそう深刻化させてしまうのです。

配送先の店員がドライバーのファンに

「社会貢献度の高い職種であるにもかかわらず、社会的地位が低い」というアンバランスが問題なのですね。しかし、いちど固まってしまったドライバーに対する世間のイメージを変えるのは、非常に難しいのではありませんか。

ええ、確かに。でも、いま、私たちサントスはそこに挑戦しています。サントスの社員であるドライバーたちに、1回1回の配送の現場で、「見え方」を変えていくことを心がけてもらっています。少しずつ、成果が出ていますよ。

たとえば、中島という女性のドライバーの話をしましょう。彼女がいつも食品を配送していた飲食店が、仕入れ先を変更することになりました。私たちサントスにとっての顧客はその仕入れ先。新たな仕入れ先には、なじみの運送会社があるはずですから、仕入れ先変更にともない、私たちはお役ごめんになるはずでした。ところが、飲食店から新たな仕入れ先に対し「運送はサントスさんを起用してください。それが御社から仕入れる条件です」といってくれたんです。

えっ。その飲食店にとっては、サントスの中島さんは、商品を置いていくだけの存在ですよね。サントスでなければならない理由なんかないのでは…?

いいえ。中島はまず、明るく、はきはきとした態度で飲食店の店員にあいさつし、コミュニケーションをとることを心がけた。とても話しやすい相手なので、店員から中島に対し、「この商品はここに置いてもらえば助かります」といった頼みごとをするように。それが積み重なるうちに、中島のおかげで開店前の準備が格段にはかどるようになったのです。

仕入れ先変更にともなって運送会社も変わり、無愛想なドライバーが荷物をまとめてドンと置いていくだけの状態に戻ってしまうと、店員の開店準備の手間が一気に増えてしまう。そこで、「運送は引き続きサントスさんに」と。たとえ中島が担当ドライバーでなくなっても、同じサントスであれば、やり方を後任に引き継ぎやすいですからね。


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中途採用の4割が異業種からの転身

なるほど。ドライバーが配送先の方とコミュニケーションを密にすることを心がけた。すべてはそこから始まっているんですね。

その通りです。私たちの仕事は、「モノを運ぶこと」だけだととらえられがちです。「別に愛想よくする必要はない」と、ドライバーを何十年もやっている人もいます。サントスでは、そうした人たちの考えを変え、コミュニケーションスキルを上げてもらうようにはたらきかける一方で、他業種からの採用を強化してきました。営業職や接客職など、コミュニケーションスキルを身につけることが必須の業種からドライバーに転身してもらうわけです。昨年度の実績としては、108人採用したうちの約4割が、他業種からの未経験者採用です。

年間で40人以上の未経験者が転身する。サントスのドライバー職にはどんな魅力があるのですか。

たとえば営業として働いている人のなかには、ノルマ達成や売上をどんどん増やしていくことを強く求められることに、「ついていけない」と感じる人もいるはずです。一方、ドライバーの仕事は、安全かつ確実に決まった場所に配送することが求められる。どちらがいいという話ではなく、「いい仕事とはなにか」の評価基準が違うのです。そして、「ドライバーのほうが向いている」という人も少なくない。そのうえ、営業としてきたえてきたコミュニケーションスキルを活かし、顧客や配送先の担当者と密な人間関係を築いてもらえば、ドライバー本人の仕事もやりやすくなり、サントスの評価が上がり、ひいては業界の「見え方」の変革につながっていく、というわけです。

また、他業種の人から魅力的に思ってもらえるように、ユニフォームを刷新しました。それまでの作業着風のデザインから、たとえばアパレル店員をやっている若い人が見ても「スマートでカッコいい」と思ってもらえるようなデザインに。ほかにも、国内の一流リゾートホテルに、社員が家族連れで、格安料金で泊まれる福利厚生制度も導入。こうしたことも「見え方」を変えるための施策のひとつです。

「日本一やる気のある部署」として表彰された

しかし、物流業界は離職率が高く、それも人手不足の一因と聞いています。いくら未経験者を採用しても、定着してくれないのではありませんか。

定着率を上げる取り組みとして、ドライバーをマネジメントする各拠点の営業所長を対象とした人事評価制度を3年前から導入しました。営業所長の役割を明確にして、「なにをどう努力したら評価され、給与がアップするのか」を共有するのがねらいでした。同時に、拠点ごとにエンゲージメントサーベイを開始。これは、社員がどれだけ組織に属することに意味を見いだし、やる気をもって働いているかを可視化する組織診断サービスです。

たとえば、営業所長の重要な仕事のひとつは「ドライバーの不満を聞き出し、経営陣にありのまま報告すること」と明確化しました。こう決めておかないと、「部下が不満をもっていると報告したら、自分のマネジャーとしての評価が下がる」と思って、報告しなくなるからです。結果、経営側はドライバーがどんな不満をもっているか把握できなくなってしまう。そこで、「不満を報告するほうが評価につながり、給与アップになる」と明確にしたわけです。

その結果、営業所長はドライバーの不満をじっくり聞く機会をもつようになる。ドライバー側は「上がしっかり自分に向き合ってくれている」と実感でき、会社へのロイヤリティを高めてくれます。それはエンゲージメントサーベイの数値にしっかりあらわれる。この数値はみんなに公表されているので、数値の低い営業所長はがんばって部下の不満を聞くようになるわけです。

なるほど。人財は定着するようになりましたか。

ええ。年平均で27%程度だった離職率が約12%まで下がりました。さらに、当社の岩槻営業所が、エンゲージメントサーベイのサービスを提供しているリンクアンドモチベーションが主催する「モチベーションチームアワード2019」を受賞しました。全国の多岐にわたる業界の事業所や部署、約3万のエントリーのなかから計61の事業所や部署が同賞を受賞。中堅以下の物流会社としてはサントスが唯一でした。業界改革において、ひとつのモデルケースをつくることができたと自負しています。この成功事例をはげみに、今後は拠点ではなく、会社として「ベストモチベーションカンパニーアワード」の受賞をめざしていきたいです。

ほかの企業ビジョンを教えてください。

5年後ぐらいをめどに自社の物流センターをもちたい。それによって荷物を運ぶだけでなく荷物をあずかって管理する、という業務までも担うようになれば、物流会社として次のステージに上がることになる。そのために、年間売上高を50億円にまで伸ばす計画を掲げています。そこまでいけば、たとえば営業所長クラスであれば年収が現在の5割増しにまでアップすることができる。そんな話をして、彼ら・彼女らにハッパをかけています。

また、物流業界の一員として「見せる努力」を継続していきます。ドライバーの魅力を見せることで業界イメージの刷新をはかり、ドライバーという職業の社会的地位の向上をはかっていきます。

「モノを届ける」以外の技術を高める

AIやドローンの発達で、いずれ物流業は無人化され、人が関与しなくなるという見方もあります。

私はそうは見ていません。人が担うべき業務は変わらずあり続けるでしょう。自動運転やドローンといった先端テクノロジーが普及したとしても、削減できるドライバーの数は5~6万人程度だといわれているんです。「いまの技術水準のままで20万人不足」の見通しなのですから、結局のところ、15万人程度の人手が不足する。実際問題として、「山間部で配達ドローンを使う」とか「高速道路上でトラックの自動運転を実施する」ならば、ありえるかもしれませんが、そのあたりの街中の空をドローンが飛びかうなんて、こわいですよね。「今日はドローンが降るかもしれません」なんて注意報が出るとか(笑)。

私たちが展開しているような都心店舗への配送についていえば、人が担っていく業務であることに変わりない。それならば、「モノを届ける」という業務以外の、きめ細かい気づかいだったりサービスだったり、それこそ機械にはなしえない「コミュニケーション」という技術に磨きをかけていくのみです。

最後に、物流業界に関心をもつ人財にメッセージをお願いします。

私たちがドライバーに求めていることは、華麗な運転さばきではありません。「事故なく違反なく運転できる」というスキルにくわえ、顧客や配送先において、円滑にコミュニケーションがとれるスキルです。

ですから、仕事として運転をしたことがない方でも、積極的に採用しています。あなたが、これまでつちかってきたコミュニケーション能力や思いやりの心、社会貢献の精神が、これからの物流業界には必要なんです。

現状の仕事では成果が出せず悩んでいる人や、地道にがんばることが得意な人には、大きなチャンスが用意されている環境です。実際、未経験で転職してきた人が、入社1~2年で管理者に昇格した例もあります。ぜひ気軽に、この業界に飛び込んできてほしい。私たちと一緒に、物流業界を変えていきましょう。

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サントスはドライバーの地位向上に力を入れています。ドライバーの方が働きやすい環境を作るにはどうしたら良いか?を
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