柳川剛輝
◆入社年:2016年
◆出身:島根県
◆趣味:筋トレ
バイタルエリアに新卒入社9年目のエンジニア、柳川剛輝が携わっているプロジェクトは、世界展開している大手小売業のもの。海外と国内、実店舗とWeb通販の区別なく、すべてをひとつのシステムで管理し、在庫管理や調達を効率化する大規模なプロジェクトです。そのチームのなかで、柳川はいま、メキメキと頭角をあらわしています。大学までサッカーに打ち込み、年代別の日本代表に選ばれた経験をもつ彼が、なぜITエンジニアとして活躍できるのでしょう。本人に聞いてみました。
子どものころから追い求めた夢が破れた日
「これから、どうしよう…」。大学4年の12月、私は未来が見えず、ただただ、立ちつくしていました。子どものころからの夢見ていた、プロのサッカー選手。その夢が最終的についえてしまい、どうしていいのかわからなかったのです。
小学生のころからサッカー選手としてフィールドに立っていました。高校時代はJ1クラブのサンフレッチェ広島のユースチームに所属し、全国大会で2回の優勝を経験。ディフェンダーとして優勝に貢献したおかげで、U-17とU-18の日本代表にも選ばれました。大学4年までの人生のほとんどをサッカーについやしてきた。そういってもいいほど。将来についても、プロのサッカー選手になる以外の人生は、まったく考えていませんでした。
しかし、J1クラブのどこからも声はかからなかった。ユース時代の仲間たちはどんどんJ1デビューを果たしているのに…。 J2やJ3のクラブへ行く道はありました。でも、「J1のクラブから認めてもらえるだけの実力がなかった」ことを思い知ったとき、私が出した結論は、プロになるのをあきらめることでした。「きっぱりケジメをつけないといけない」。そう思ったんです。
サッカー選手引退の断を下した。でも、その先はどうするのか。もう大学4年の12月です。同級生たちはみんな就活を終えて、内定した会社への入社までの“最後の学生生活”を楽しんでいました。いまから就活するといっても、手遅れです。それに、Jリーガー以外の将来像をまったく考えていなかった私にとって、「関心のある業種」とか「志望する職種」とか、なにもイメージがわかない。途方に暮れてしまいました。
“第二の人生”を歩めばいいじゃないか
そんな私に助け舟を出してくれたのが、大学サッカーで同じリーグに属していた先輩でした。私と同じように、Jリーガーになる夢がかなわず、ひと足先に別の道に進んでいたのです。それが、バイタルエリアでITエンジニアになるという道。その先輩がアポイントをとってくれて、社長との面接にのぞむことになったんです。
面接のときに社長にかけてもらった言葉で、いまも忘れられないのは、「プロのサッカー選手だけが人生じゃない。これからエンジニアとしてのチカラをつけて“第二の人生”を歩んで行けばいいじゃない」。普通、はじめて就く仕事の話で“第二の人生”なんて、いわないですよね。でも、サッカーに人生のすべてをささげていた私にとって、サッカー選手以外の職に就くということは、まさに“第二の人生”でした。「この人のもとで仕事をしたい」と思いました。
そして、私と同じように、サッカーの道をあきらめた境遇の人がたくさんいる会社である、ということが心強かった。また、高校のころから一緒にいる彼女も「新しい環境に飛び込んでも、あなたならやれるよ」と、あと押ししてくれました。「Jリーガーの彼女になるんだ」と思っていただろうから、サッカーをあきらめたことを話すのは勇気がいりました。でも、応援してくれて、うれしかったですね。そんないきさつがあって、バイタルエリアに新卒で入社したんです。
新卒入社2年目で大企業のビッグプロジェクトに参画
新卒で入社後、ITエンジニアとしての基礎をスクールで学んだあと、最初のプロジェクトに配属され、現場で経験を積みました。そして入社2年目から、大手小売企業のECサイトと世界中にある実店舗とをつなぐシステムのクラウド化移行プロジェクトに携わっています。これが稼働すれば、たとえば会社全体として在庫管理をひとまとめにでき、調達を最適化。巨額のコスト削減が実現するはず。経営的にきわめて重要なシステム変更です。
ビッグプロジェクトなだけに、当初は「新卒入社2年目の私なんかが行って大丈夫なんだろうか?」と不安でした。でも、いざ現場に行ってみると自分の能力にあった仕事ができる環境でした。というのも、ひとつのフロアに100名超のエンジニアが配置されているので、わからないことがあれば、そのつど、先輩エンジニアに聞けるんです。だから早く成長できます。
「先輩に聞く」という点では、サッカーをやっていたことが活かせています。幼いころからチームメイトはもちろん、監督をはじめコーチ、OG、親などあらゆる人とコミュニケーションをはからないと、上達しないのがサッカーというスポーツだからです。私もまわりの人たちとコミュニケーションをはかりながら、サッカースキルを身につけていきました。だから、ITエンジニアの職に就いても、わからないことがあれば、すぐに聞きました。
また、プロジェクトの推進は、サッカーの試合に似ているところがあります。チームメンバーと一緒になってゴールをめざす。11人のなかで自分をどう活かすか。90分のなかでいかに勝つか。こういう思考法が「チームで開発する」「タスクをこなす」「納期までに完了させる」という開発プロジェクトの推進で必要な思考と合致するんです。そういう意味では、サッカー選手はエンジニアに向いていると思いますね。
「基礎的な技術は、自主的に練習して身につける」という点も、サッカーとシステム開発で共通するところ。現場に出てからは、私は自主的に朝早く出勤。その日のタスクをまとめて、必要な手順書を確認したり、先輩に質問すべきことを抽出し、簡潔な質問ができるように整理したり。“朝練”ですね(笑)。
頼れるリーダーになりたい
私が昔から心がけていることは、「指先を自分に向ける」こと。これはサッカー選手でも、ITエンジニアでも、社会人すべてに当てはまるかもしれませんが。なにかうまくいかないことがあったときに、他人を指さして「オマエが悪い」といわない。自分に指先を向けて、「自分はどうするべきだったのか?」を考える。サッカーでは、いちばん大事なことです。
決定的なチャンスに、チームメイトがパスを出してくれなかったとしましょう。パスの出し手が悪いのではなく、自分の動きや声のかけ方、アイコンタクトのとり方のどこかに問題があったのではないか。以前、決定機でシュートミスしたことで不信感をかっているのではないか。そういうふうに自分ごととして考えることが、ITエンジニアの世界でも重要です。システム開発はチームで推進するもの。チームメンバーで「オマエが悪い」といいあっていたら、なにも進まない。それより自己の問題点を探し、改善していくほうが、よっぽど生産的なんです。
自分に指先を向けて、信頼を得て、ゆくゆくは「頼れるリーダーとして後輩を引っ張っていきたい」というのが、いまの私の大きな目標です。その先に、ひとつのプロジェクトをマネジメントしたり、ひとつのシステム開発のプログラミングを全部まかせてもらえるようになりたい。そこまでいったら、「活躍中のプロのサッカー選手」と同等だと、胸を張っていえますね。
※「忘年会」での写真
※弊社の独自の制度「UNO大会」の様子
募集要項をご確認の上、ご応募ください。