ファッション、酒、コスメ、宝石、時計など、様々な分野の75ブランドの集合体であるLVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)。世界的な影響力を持つ、この企業グループのように、日本全国のブランドを傘下とする企業グループを形成しようとしているのがFBマネジメントだ。成長意欲の高い地方の老舗企業の経営を支援する同社は、いずれは老舗企業の経営へ参画したり、自ら会社を設立するなどして、多くの企業の集合体へと進化するという。今回は、このようなグループにジョインする人財が、どのようなキャリアを描けるのかも含めて、FBマネジメントの「日本版LVMH構想」について解説する。
近未来構想の全体像
2030年には、FBマネジメントは20社を傘下に持つ企業グループに成長しているはずです。その時点で、メンバーは1,000名になっている。その内、国内で働くメンバーが500名、海外で活躍するメンバーが500名のイメージです。
その20社の中には、今、手掛けている地方企業の支援事業である、徳島のコールセンターが独立して子会社化するケースもあるでしょう。しかし、それだけでなく、ブランドと呼べるような商品を持つ、地方の老舗企業に私達が経営参画して、グループにジョインしてもらうことも考えています。例えば、「後継者が見当たらず、廃業を検討している企業に、私達が資本参加し、経営陣を送り込む」という展開もあり得る。
更に、FBマネジメント自体が、新たなブランドになるような商品を手掛ける企業を立ち上げることも考えられます。例えば、今、軽井沢にギャラリーを持ち、国内や海外の富裕層に向けて販売していくことを検討中です。私達は現在、海外への輸出を考える地方企業向けに、その実務を代行する事業を展開しています。ですから、東南アジアを中心に、日本のどのような商品が売れるのか、多くの知見を蓄えている。それを活用して、国内企業とコラボして「アジアでヒットする新商品」を新たに作り出したり、FBマネジメント自身で新商品を開発したりすることを考えているのです。その中には、2030年のFBマネジメントグループ20社の1つへと成長するものもあるでしょう。
老舗企業の経営に参画する形であれ、自ら立ち上げた形であれ、グループ傘下の20社の多くは、日本の風土や文化から生まれたブランド品を扱う会社。FBマネジメントグループは、そうしたブランドの集合体へと進化しているイメージです。
手本にしているのは、フランスに本社を置く世界最大級のブランドグループ、LVMHです。ご存じの方も多いと思いますが、職人の手になる高級レザーバッグで有名なルイ・ヴィトン。シャンパンの代名詞である“モエシャン”を生んだモエ・エ・シャンドン。1765年創業のコニャックのトップブランド、ヘネシー。この3ブランドを始め、日本人が始めたファッションブランドのケンゾーやアメリカ発のアクセサリーブランドのティファニーなど、75ブランドの集合体です。各ブランドの独立性は維持しながら、人材教育やグローバル・マーケティングなどを本社が支援。世界的な影響力を持っています。
FBマネジメントも、2030年までに、日本発のブランドを扱う企業を傘下に収め、そのブランドを世界へと展開していくグループへと進化。私達はこれを“日本版LVMH構想”と呼んでいます。
構想実現時のキャリアパス
“日本版LVMH構想”が実現した時、グループのメンバーには、多彩な活躍の場を用意できるようになっています。まず、グループ企業が20社もありますから、20名の社長が誕生しているはず。自ら事業を立ち上げる起業家タイプや、老舗企業へ新社長として乗り込む「プロ社長」タイプなど、経営者へのキャリアパスを用意できます。
また、日本のブランド品を世界中に売り込んだり、世界各地のニーズを把握して国内での商品開発に取り組んだり、商社の社員がやるような仕事も生まれます。「グローバルに活躍したい」「日本のブランド品を世界に広めたい」という志向の人材に、それを実現する場を提供できます。
更に、投資家のような立場から、企業の買収を手掛ける仕事も生まれます。グループにジョインしてもらう企業の目利きや、資本参加の際の実務を手掛ける人材も必要になるからです。そうした仕事を目指す人には、もってこいのグループになっていると思います。
一方で、現在、手掛けている「地方の老舗企業の経営支援」も辞めるわけではありません。ですから、地方企業の経営者の手足となって、戦略推進の実務を担う仕事もあります。新規顧客開拓や新事業立ち上げ、海外展開やIT化推進など、様々な経営戦略を推進する経験が積めます。その上で、経営者への道を歩んだり、特定分野のエキスパートへとステップアップしていくなど、多彩なキャリアプランを描けるでしょう。
構想が生まれた背景
“日本版LVMH構想”にたどり着いたのは、老舗企業のオーナー経営者の多くにとって、LVMHのようなあり方が理想形だということが大きい。なぜ理想かと言えば、「ブランド化」「多柱化」「グローバル化」「投資事業化」という4つを同時に叶えているからです。
老舗企業の社長には、二代目・三代目も多い。そこから更に次世代にバトンを繋いでいくために、自社の商品に対して顧客に愛着を持ってもらい、ずっと愛されるようにしたい。「ブランド化」を希求しているわけです。また、そうしたブランドを複数持ち、1つのブランドがダメになっても、グループ全体の経営は安定しているようにしたい。それが「多柱化」です。
また、人口減少が深刻化する中で、地方企業の市場は縮小の一途。8億の人口を抱える東南アジアを始め、海外市場に活路を見出すと共に、世界を舞台にしたビジネスをしてみたい。「グローバル化」を目指すわけです。
そして、事業を運営して利益を出してきた経営者は、次のステップとして、「経営者に利益を出してもらうことで利益を出す」立場を目指す人も多い。言わば“経営者のキャリアアップ”として、投資家になりたいという人もいるわけです。つまり、「投資事業化」です。
この4つを見事に体現しているのがLVMHです。FBマネジメントは、地方の老舗企業のオーナー経営者の三歩くらい先を行って、その理想を体現したいと考えています。それによって、「FBマネジメントの支援を受けたい」「FBマネジメントグループにジョインしたい」という地方企業がどんどん増え、更なるグループの成長に繋がっていく。将来的には、LVMHに匹敵するような世界的なブランドグループになっていたいですね。
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