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【社長インタビュー】“無敵”の人材になれる会社

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東京・神奈川・埼玉・千葉にある主要駅周辺の活気づく街。そのにぎわいをつくり出すのに大きく貢献している不動産会社がイデアルだ。集客力のある店舗をビルに誘致し、ビルオーナーに“安定的なビル経営”をサポートするのがおもな業務。このような商業用不動産に特化した不動産会社は、日本でも数少ない。なぜ、この分野で起業したのか。どこに勝算があるのか。そして、イデアルで働く社員には、どのようなやりがいがあるのか──。社長の濱恵介氏に、問いに答えてもらった。

街のにぎわいをつくりだす役割

不動産会社というと、「マンションを建てて分譲して販売する」とか「家を買いたい人に家を売る」とか、あるいは「アパートの部屋探しを手伝ってくれる」といった業態を思い浮かべます。でも、イデアルは同じ不動産会社でも、独特な業態だそうですね。

ええ。不動産業界は住宅産業といっても過言ではないほど、住宅系物件を取り扱う不動産会社が多数を占めます。ぼくらは商業用不動産に特化したサービスを提供する、日本では数少ない会社です。具体的に説明すると、新宿や渋谷などは、世界でも類を見ないほど人が集積するエリアです。

店舗ビジネスの成功要因で、重要なのは「場所」。たくさんの人が集まる、いい立地にお店を出すことで成功確率は高まります。だから、飲食チェーンをはじめ店舗ビジネスを展開するテナント企業は、たえずいい物件情報を探しています。でも、たとえば「ターミナル駅まで徒歩5分以内、人通りの多い道路に面したビルの1階」といった優良物件を探しているテナント企業は多数いますが、そのような優良物件は圧倒的に数が少ない。そのうえ、そうした物件に空室が出ても、その情報が一般に出回りにくい構造があります。

ですから、ぼくらは優良物件を保有するビルオーナーと信頼関係を築き、空室物件情報をいちはやくつかんで、テナント企業に紹介。ビルオーナーには継続的な賃料収入を、テナント企業側には一等地へ店を出せるメリットを提供し、ひいては街のにぎわいをつくりだす社会的役割を担っている。イデアルは、そんな会社です。

なるほど、よくわかりました。では、イデアルにとっての顧客は、ビルオーナーとテナント、どちらになるのですか。

双方が顧客になりますが、軸足を置いているのはビルオーナーです。僕たちは、「ビルオーナーのビル経営をサポートする」という役割を担っている会社です。

ぼくらのお客さまのうち、ひとつのパターンとして、「一等地に不動産をもっていて、そこでご自身で店舗商売を営んでいる。しかし、『後継者がみつからない』といった事情で、店じまいすることを考えはじめている」というケースがあります。店を辞めたあと、その部屋を賃貸に出し、別の繁盛店が入ってくれれば、オーナーは継続的に賃料収入を得られます。引退したあとの生活を支えることができる。それに、店を継がせることはできなかったが、ビルという財産を親族に残すこともできます。

長年、ご自身で続けてきた商売をやめる。先祖代々、続けてきた商売であればなおのこと、非常に大きな決断になります。ぼくらは、その人生における重要な決断にかかわらせていただき、余生を幸せに暮らすお手伝いをさせていただく。そのために、入居者候補となるテナント企業のデータベースは豊富にもっていて、そのなかでも優良テナントを厳選して誘致するように努力しています。ビルオーナーに安定したビル経営をしていただくことが重要であり、そのためにも優良テナントを誘致することが、なによりも重要なんです。

業界のリーディングカンパニーをめざす

大切な価値を社会へ提供しているわけですね。なぜこの分野で起業しようと考えたのでしょうか。

リーディングカンパニーが存在しない分野なので、ぼくらがリーディングカンパニーになれる。そう考えたからです。住宅の分野では、大手企業や、テレビCMでおなじみの著名企業がリーディングカンパニーになって、市場のルールをつくりあげています。でも、商業用不動産の分野には、そうした存在は見当たらない。

せまいエリアごとに、少数のビルオーナーと人脈を築いている、小規模の不動産業者が多数存在し、空き物件情報を入手し、入居テナントを決めている。広く情報が出回ることがないので、賃料相場やノウハウがブラックボックス化されているんです。ビルオーナーからしたら、いま得ている賃料が適正なのかどうかわからない。頼んでいる不動産会社のサービスレベルに満足していない。「ここに大きなチャンスがある」。そう判断して、起業に踏み切ったのです。

地場に根づいた既存のプレーヤーが強い市場の場合、その参入障壁の高さに、二の足を踏む起業家のほうが多いと思います。

むしろ、そこが魅力だったのです。逆に参入障壁が低ければ、競争相手がたくさんいるでしょう。参入障壁が高い市場で、「これはイデアルにしかできない」という強みをもてば、圧倒的な存在になれる。リーディングカンパニーになれるチャンスがあると思いました。

ブレークスルーのポイントは組織化

イデアルにしかできない強みはなんでしょう。

組織化です。商業用不動産をあつかうプレーヤーは、小規模企業か個人ブローカーばかりです。優良物件をもつ少数のビルオーナーと強固な人脈を築いていれば、それで商売が成り立つ。よい人脈をもつ人材は独立して個人ブローカーとして稼げてしまうので、組織化して会社を大きくしていくのが難しいのです。そこでぼくらの場合、組織としてできる限り情報をシェアし、組織で勝ちに行くという体制を構築しました。組織化がブレークスルーのポイントです。

どうやって組織化を実現したのですか。

採用戦略が一番だと思います。当社にいる営業スタッフの9割は、新卒として当社に入社しました。業界経験のある中途ではなく、業界未経験者、しかも社会人未経験者である新卒で組織を構築できたことが組織化できた最大のポイントだと思います。

それから、独自の給与体系というのもあると思います。まず、新卒入社の段階から、基本給を比較的高いレベルに設定しました。一般的な若者がふつうに生活していくには十分な金額です。そのうえで、成績額に応じて成果報酬(インセンティブ)を上乗せしていきます。成果が出なくても生活は保障されていて、がんばったらがんばったぶんだけ収入が増える。そういう給与体系です。

そして、「どうがんばるか」は個人の裁量が大きいです。上司の指示通りに動くという働き方ではなく、自分が中心で上司やチームメンバーにサポートしてもらうという働き方です。ビルオーナーと出会うために、飛び込み営業に精を出す社員もいれば、電話営業を中心にする社員、紹介営業に力を入れている社員もいます。自分で、成果を上げる方法を考えて努力すればいい。上司はサポート役であり、アドバイスを求めればチームメンバーが助言します。でも、最終的にどうするかは自分自身で決めればいいのです。

なるほど、そうした仕組みならば、独立するよりもイデアルにいてキャリアのステップを上がっていくほうが、やりがいがありそうです。

ええ。商業不動産は不動産業界の中でも最も価値が高い不動産です。そして、ビルオーナーは、相続を受けてビルオーナーになり、また相続していくという使命があります。ビルオーナーには、大事な資産である不動産の経営を誰に任せるのか?相談するのか?という悩みがあります。まずは、会社がしっかりしていること。そして、担当者の性格が良く、サービスレベルと専門性が高い人、親身になって相談に乗ってくれ、的確なアドバイスをくれる。そのような人に自分の大事な資産を任せたいと思うのです。

僕たちの仕事は、価値が高いものを扱い、大きな責任が伴う仕事です。 ビルオーナーの信頼を勝ち取り、ビル経営を任せてもらえる、優良物件の情報を得られる人財は、ビジネスパーソンとして無敵だと思います。ほかのどんな分野でも成功できる人財になれます。

ぼくらがこれまで扱ってきた取引すべてに、一つひとつのドラマがあります。担当したスタッフの努力があり、その人間性や実力がビルオーナーに認められ、「あなただから任せたんだよ」と言ってもらえる。そうした「他の誰でもない、このスタッフだからできた仕事」の集積として、「ほかの会社ではできない、イデアルだからこそできる仕事」の実績ができていくんです。

業界不況は脅威にならない

今後のビジョンを聞かせてください。

商業用不動産領域におけるリーディングカンパニーになるということです。ぼくらがより多くの実績を積み重ねることで、イデアルが店舗物件の市場ルールや取引モラル、相場、サービスレベルの基準になる。創業から20年後の2027年までに、このポジションを獲得したいと思っています。

イデアルに就職・転職したいと思っている方たちにメッセージをお願いします。

ぼくらは不況に強い会社だと思っています。不動産業というと「少子化にともない、住まいへのニーズが減り、今後は景気が低迷していく」や「景気連動で不況になったら倒産しやすい」という悲観論がありますが、イデアルにはまったく関係ありません。それは、一等地の商業不動産に特化したビジネスを展開しているからです。たとえば、リーマン・ショックの前後で、新宿や渋谷の店舗物件の賃料相場は、ほとんど変化がありませんでした。つまり、その相場に左右されるビジネスをしているぼくらにとって、リーマン・ショックという大きな経済不況の影響がなかったということです。

ネット取引がさらに普及して、リアル店舗の存在意義が薄れる未来を予測するむきもありますが、それは的外れでしょう。人間は社会的動物です。人間どうしのコミュニケーションを求めて、街へ出る。この行動様式は、遠い未来まで変化しないはず。ですから、「都会の一等地に店を出したい」というニーズは、この先もあり続けるはずです。それをお手伝いし、街のにぎわいを創出していく。それがぼくらの仕事です。ぜひ、あなたにも参加してほしいですね。

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