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【TOPインタビュー】
Unreal Engineを操る仲間と一緒に、世界で戦えるゲーム会社を目指します

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PROFILE

中村 匡彦(代表取締役)

バンダイナムコエンターテインメントの『​SCARLET NEXUS』や、セガの『頭文字D THE ARCADE』など携わり、自社開発している『TrinityS』や『UNRESTRICTED』など制作するIndie-us Games。鮮明なビジュアルや迫真のモーションでユーザーの高評価を得た作品を、同社が数多く手掛けられる理由は、高品質のゲームを制作できるツール、Unreal Engineのエキスパート集団だからだ。最近は、その高度な制作スキルを活かし、自社開発のゲームを世に送り出すなど、事業拡大を加速させている。今回は、Indie-us Games代表の中村匡彦を取材。起業のいきさつや同社で活躍できる人物像、今後のビジョンなどを語ってもらった。

「面白いゲームを作りたい」高校時代の夢を叶える

──まずは、中村さんがゲーム業界に入るまでのキャリア・ヒストリーを聞かせて下さい。

「ゲーム業界で働きたい」と考え始めたのは、高校生の時。工業高校に通っている中で、モノづくりに対する意欲が高まって。中でも、プレイヤーとして熱中していた、「ゲームを制作する仕事をしたい」と。高校卒業後はコンピュータ系の専門学校に入学し、4年間C言語を中心にゲーム制作の基礎技術を学びました。しかしプログラミングは正直得意とは言えず、苦手意識の方が高かったです。それではダメだと感じ、3年生の夏休みのときに約300ページのC言語の教材を1ヶ月で一気に勉強し、就職用の作品が作れるようになりました。
 
私が通っていた専門学校の学園祭は、大阪城ホールをイベント会場にする大規模なもので、そこに出展するオリジナルゲームを、10名の仲間と一緒に制作しました。コントローラを使わずに、センサーを取り付けたヘルメットをかぶったユーザーの動きに合わせてゲームが進んでいく体感型。当時としては、斬新な切り口で、思っていたよりも好評でしたね。
 
でも制作プロセスでは苦労しました。就活しながらの活動だったため、仲間達の足並みが揃わなくて。私はチームリーダーを務めていたので、制作を上手く進めようと、あの手この手を尽くしました。例えば熱意のある友人をサブリーダーに指名して、2人でチームを引っ張っていくように、徹底してチームマネジメントも行いました。振り返れば、その頃から、リーダーシップへの意識が芽生えたのかもしれませんね。そうした実績を引っ提げて就活に臨み、無事、ゲーム業界へ入ることが出来ました。

──憧れたゲーム制作の仕事。思い通りに活躍できましたか。

そうですね。新卒で入社した会社は、若手を直ぐに制作現場で業務に携わらせる方針でしたから。苦労しながらも先輩のアシスタントをしながらも有名ゲーム会社のゲーム制作を手掛けることができました。その後転職し、3社のゲーム会社で制作業務を経験し、最後に在籍していたオンラインゲーム会社での経験は忘れられないものがあります。
 
オンラインを通してユーザー同士パーティを組んでモンスターと戦うゲームだったのですが、リリースの1ヶ月前になって、「バトルシステムを根本から改善しよう」とディレクターの号令が掛かりました。公開前のテストで厳しい評価が多かったからです。1ヶ月間、死に物狂いで改善に取り組みました。大変な作業でしたが、「面白いゲームを作るんだ!」という情熱が上回り、夢中でしたね。結果今でも遊ばれるような大ヒットゲームになりました。
 
こうした経験から、「会社の指示で動くのではなく、自分自身が『面白い!』と思える仕事だけに携われるようにしたい」と思うようになります。そして2014年に独立を選択。フリーランスのゲームクリエイターになりました。ところが、その翌年、キャリアプランを根底から変えてしまうような出来事があったのです。

ゲーム制作に革命を起こす画期的ツールとの出会い

──何が起きたのですか。

米国のEpic Games社が開発・提供しているゲーム制作ツール、Unreal Engineが無料公開されたのです。これは、従来よりもリッチで高品質なゲームを、大幅に少ない工数で制作できるものでした。今まではプログラマーの担当領域だった部分まで、ブループリントを使って、ゲームデザイナーやアーティストが容易にゲームを制作できる。その上、フリーで使用できる素材も豊富です。
 
特に魅力的だったのは、私が学生の頃に夢中でプレーしたオンラインゲームの制作が簡単にできるようになること。見知らぬ人と出会い、会話し、一緒に冒険に出掛け、その体験を共有できるオンラインゲームの制作には、大規模なネットワーク活用に対応できるシステムが必要で、従来は大手企業の専売特許でした。でもUnreal Engineにはマルチプレイヤーに対応したネットワーキングのフレームワークが備わっています。極端に言えば1人でもMMORPGを制作できます。
 
それが無料で使えるようになり、「Unreal Engineに精通する仲間を集めれば、最高に面白いゲームを制作できる会社が作れる」。そうした想いから、Indie-us Gamesを立ち上げたのです。

──では、会社を設立してから軌道に乗せるまで、一番、苦労したことを教えて下さい。

仲間集めには時間が掛かりましたね。Unreal Engine はメジャーなツールではありませんし、国内には、精通している人は非常に少ない。私自身、独学でUnreal Engineを学んでいき、「こんな便利な機能がありました」といった具合に、自分の学びをUnreal EngineのWebコミュニティ上に共有していった。すると、Epic Gamesの日本支社の方が、そうした活動を評価してくれて、「Unreal Engineを普及させるための活動を手伝って欲しい」と声を掛けて下さった。そこから、エバンジェリストのような役割を果たすようになったのです。
 
結果として、Unreal Engineについて関心がある人達とのご縁が増えるように。今では当社のディレクターとして会社を支えてくれている仲間も、そうした縁で出会い、「一緒に面白いゲームを作ろう」と意気投合し、ジョインしてくれたのです。また、Unreal Engine普及活動の一環として、コンピュータ系の専門学校で、このツールの使い方を教える講師を務めたことで、その受講生の中から当社にジョインしてくれる人も出てくるようになりました。時間は掛かりましたが、Unreal Engineのスキルを持ち、同じ志を持つ少数精鋭のメンバーが集まったと自負しています。

日本のゲーム業界を再び盛り上げよう

──優秀な人財が揃ってきた訳ですね。では、その上で、今後、どのようにIndie-us Gamesを発展させていきますか。

これまでに手掛けて来た大型のゲーム開発案件を引き続き手掛けていくと同時に、自社開発のゲームも引き続き取り組んでいくつもりです。自社開発によるゲームをヒットさせることが、我々の名前をクライアントやユーザーにも知ってもらう機会となります。「ヒットゲームを世に続々と送り出す、Unreal Engineのエキスパート集団」として、ゲーム業界全体の発展に貢献していきたいなと思っています。
 
特に、グローバルでヒットするようなゲームを開発・制作することで、世界における日本のゲーム業界の存在感を高めていくことを目指しています。皆さんもご存じの通り、今はアメリカや中国のゲーム業界が盛り上がっていて、素晴らしいゲームが次々と登場しています。でも、日本も負けないだけのポテンシャルはあります。
 
日本のゲームクリエイターはクオリティの面で妥協せず、とても丁寧な仕事をします。それが大きな強みですがコストと時間が掛かる。その点をUnreal Engineという非常に効率的に高品質のゲーム制作ができるツールを使えば、カバーできるのです。「日本人×Unreal Engine」という組み合わせは、とても強力だと思います。私達はそれを体現し、業界をリードしていきます。

──野心的な構想ですね! 最後に、求職者に向けてメッセージをお願いします。

Unreal Engineを仕事で使っていたり、独学で身に着けたりして、このツールの大きな可能性を感じている方に、是非、ジョインして欲しいと思っています。Indie-us Gamesでは、Unreal Engineのエキスパート集団として、思う存分、実力を発揮できる環境が整っています。そして、人々を感動させ、エンターテインメントの歴史に名を刻むような面白いゲームを一緒に作りましょう。「とにかく面白いことをやりたい」という人に、それを実現できる環境を、必ず提供します。沢山の方と出会えることを楽しみにしています。

<< CHECK >>

Indie-us Gamesは、Unreal Engineのエキスパート集団です。関西圏では最高峰の知識と経験を持ったメンバーが在籍しています。
ゲーム開発を始めとし、VRや映像制作、学生・プロ向けの講師やセミナー、 コンサルタントなどの、Unreal Engineを扱ったあらゆる事業に取り組んでいる当社において活躍いただけるエンジニア・デザイナー・アーティストなどを幅広く募集中です。

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