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「命を守る熱中症対策とは」――加賀田SVに聞く、現場の本気の取り組み

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プロフィール

加賀田 幸一(延岡営業所・日向営業所SV)

2024年6月から法改正により熱中症対策が義務化される中、セキュリティロードでは“本気の対策”に全社で取り組んでいます。今回のインタビューでは、安全衛生委員会の委員長を務める加賀田SVに、現場の声をもとにした取り組み内容とその背景についてお話を伺いました。
WBGTの共有と毎朝の体調チェック、緊急時のフローチャートとマニュアル整備、飲料水の支給、無線での声かけや単独現場の安全確認など、多角的な体制を構築。事故ゼロ・熱中症ゼロを目指し、意識と仕組みの両面から支援しています。
これらの対策は、社内の「安全衛生委員会」で検討・決定されたもの。
委員会は各部署の代表で構成され、現場の安全と健康を守るための実効性ある対策づくりを担っています。
セキュリティロードではこの他にも「警備スタッフ定着委員会」や「SDGs推進委員会」などを設け、より良い職場環境の実現を目指しています。

暑さと闘う夏、私たちはどう動くべきか

今年の熱中症対策は、例年よりもさらに力が入っているように感じます。そこにはどんな背景があるのでしょうか?

はい、今年は特に「義務化」という大きな法改正が背景にあります。
令和7年6月1日から、事業者には熱中症対策を講じることが法的に義務付けられるようになります。
これを怠った場合、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金という罰則が科せられる可能性があるという、非常に重い内容です。
実際に、昨年だけでも全国で1,195人が熱中症で死傷しており、これは過去10年間で最悪の数値です。
私たちのように屋外での業務が中心となる警備業界にとっては、もはや「他人事」では済まされない状況です。
ですので、今年は例年以上に、対策の精度と徹底度を上げる必要があると強く感じています。
これまで「気をつけましょうね」で済んでいたレベルではなく、組織として、仕組みとして命を守るために何をしているのかが問われる時代に入っています。
だからこそ私たちは、「やらなければいけないからやる」のではなく、「現場で働く仲間の命を守るために、本気でやる」という姿勢を持って取り組んでいます。
全営業所、全スタッフが一丸となって動けるように、日々の体調チェックや現場支援の仕組み、そしてもしもの時のマニュアル整備まで、会社全体で“本気の熱中症対策”に取り組んでいるところです。

「体調管理」は命を守る第一歩

実際に現場で働く警備スタッフの皆さんに対しては、どのような形で熱中症対策を実践しているのでしょうか?

私たちが最も重視しているのは、何と言っても“毎朝の体調チェック”です。
毎日、営業所からLINEを通じて、その日のWBGT(暑さ指数)をスタッフ全員に共有しています。
これは現場の気温や湿度などの環境を数値化したもので、熱中症の危険度をリアルタイムで把握するための重要な指標です。
そして、それに続いて各隊員には、以下のポイントについて返信してもらうようにしています。
・体調の良し悪し(自分の体の調子はどうか)
・朝食の有無(しっかり食事がとれているか)
・睡眠時間(十分な休息が取れているか)
・水分や塩分の準備(現場での熱中症予防に必要なものを持っているか)
・その他、気になる点や異常の有無
この数行のやり取りに込められた情報は、隊員一人ひとりの命を守る上で非常に大切です。
もし体調に異変がある場合は、現場に出る前に営業所が把握して適切な対応ができます。
例えば、休憩時間の増加や現場変更、医療機関への受診の手配など、早期対応が可能となるのです。
また、LINEが使えない隊員には電話で確認し、全員が確実にチェックを受けられるようにしている点もポイントです。
こうした日々の細かな積み重ねが、現場での熱中症事故を未然に防ぐ一番の対策だと考えています。

「見える化」で、誰でも対応できるように

万が一、現場で熱中症が発生した場合の対応についても、体制が整えられていると伺いました。どのような取り組みをされているのでしょうか?

はい、熱中症が現場で発生した場合に備え、誰でも迷わず迅速に対応できる体制づくりを最優先に進めています。
具体的には、対応の流れをフローチャート化し、さらに詳細なマニュアルを作成しました。
これにより、初期の応急処置から医療機関への連絡・搬送、そして社内での報告まで、一連の流れが明確になっています。
例えば、隊員が倒れた時にまず何をすべきか、誰に連絡を取るべきか、どのタイミングで救急車を呼ぶべきかなど、手順ごとにわかりやすく示しています。
さらに、この対策をより効果的に実行するために、今では以下の6点セットの資料を各営業所に配布し、必ず目に触れる場所に掲示・保管するようにしています。
・熱中症対策手順書
・フローチャート
・発生時の報告書様式
・厚生労働省発行の最新対策資料
・日々の体調管理表
・発生時の緊急連絡網
これらは、どの営業所・どの現場でも共通のルールとして機能し、「誰が対応しても迷わない」ことが最大の狙いです。
現場でパッと目に入った時にすぐ行動に移せる、まさに“見える化”が重要なのです。
こうした仕組みの整備によって、万が一の事態でも被害を最小限に抑え、安全な環境を守っていきたいと考えています。

飲料水の配布が、現場の「心の余裕」にも

熱中症対策の一環として、飲料水の配布も実施されているとお聞きしました。具体的にはどのような取り組みですか?

はい、私たちの熱中症対策の中でも特に力を入れているのが、現場での飲料水配布の取り組みです。
具体的には、6月から10月までの夏季期間に各営業所に月ごとの支給上限を設定し、その範囲内で必要な本数の飲料水を申請し購入しています。
配布対象は、現場で働く作業員や現場代理人、そしてもちろん警備スタッフも含まれています。
この取り組みの大きな狙いは、単に水分補給の機会を増やすことだけでなく、現場の皆さんに「私たちはあなたたちの健康をしっかり気にかけています」というメッセージを伝えることにあります。
現場で「気にかけてもらえている」という安心感や心の余裕は、熱中症予防にもつながる非常に大切な要素です。
また、飲料水の配布にあたっては、必ず「飲料水管理表」を用いて、使用日や使用本数、配布相手の名前を記録・管理しています。
これにより、適切な運用が行われているかを毎月の申請時にチェックし、不正や過不足のない管理を徹底しています。
こうした細やかな管理体制があるからこそ、安心して飲料水を現場に届けることができ、隊員や関係者の健康を支えています。

声かけと連携が、事故を防ぐ鍵に

日々の連携や声かけも、熱中症対策には欠かせないと感じます。現場ではどのような工夫をされているのでしょうか?

はい、熱中症対策において「声かけ」と「連携」は非常に重要なポイントです。
現場での小さな気遣いが、事故を未然に防ぐ鍵になると考えています。
具体的には、複数人で作業を行う現場では、30分ごとに無線でお互いの体調を確認し合う声かけを推奨しています。
これは、離れて作業していてもお互いの状態を把握しやすくするための大切な取り組みです。
また、一人で現場にいる隊員には、会社側から1時間に一度電話で安全確認を行うようにしています。
これは孤立しがちな一人現場でも、迅速に異変を察知し対応できるようにするためです。
さらに、高齢の隊員がいる場合は、同行するスタッフに体調管理のサポートをお願いし、声かけやチェックを助けてもらっています。
熱中症の事故は、ほとんどの場合「ちょっと無理をした」ことがきっかけになります。
だからこそ、ほんの少しの声かけや気遣いが、大きな事故を防ぐことにつながります。
隊員同士、また営業所との連携を密にし、互いの安全を守る意識を持って行動してほしいと思います。

現場を守るのは「一人ひとりの意識」

最後に、現場で働く隊員の皆さんや営業所スタッフの皆さんへ、メッセージをお願いいたします。

この仕事は決して「ただ立っているだけ」ではありません。
猛暑の中での警備は、暑さや体調不良という厳しい環境と常に闘いながら、人や社会の安全を守る重要な使命を担っています。
だからこそ、まずは自分自身の健康と命を守ることが何より大切です。
健康な体でなければ、周りを守ることはできませんし、安全を確保することもできません。
隊員の皆さんも、営業所のスタッフの皆さんも、役割は違っても「命を守る責任」は全員に共通しています。
お互いに支え合い、声をかけ合いながら、一人ひとりが意識を高く持って行動することが、安全な現場づくりにつながります。
今年の夏も、熱中症ゼロ、事故ゼロを目指して、全員で力を合わせて取り組んでいきましょう。どうぞよろしくお願いします!

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