成長を考えたとき、見えてくる“次の課題”とは?
弊社のクライアントには、地元で長く事業を続けてこられた2〜3代目の中小企業の社長さんが多くいらっしゃいます。
業績は安定していて、社員の方々も真面目で技術力が高い。
でも最近は、「ここからもう一段階、会社を成長させたい」と考える方が増えています。
そんなときに浮かび上がるのが、『人に依存した業務』や『古いシステム』への課題。
今回のご相談もまさにそんなタイミングで寄せられたものでした。
相談内容 ◤ 特定の人しか業務ができない ◢
今回ご相談いただいたのは、地元で長く金属加工工場を経営されている社長さん
現場には長年働くベテラン社員さんがいて、受発注の流れや製品の管理、取引先ごとのやりとりまで....
その方の頭の中にしか情報がない状態だったそうです。
クライアント社長いわく
ーーその人がいないと仕事が止まってしまうんですよ.......
まさに、“
属人化”が進みすぎている状態。社員に頼る優しさの裏に、仕組みの弱さが隠れていたのです。
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過去のコラム社長ブログAI・IoT事業部☆★☆☆★☆☆★
この相談に対応したのは、弊社のエンジニアのチーム(J-all)でした。クライアントとの打ち合わせの際に、社長の本田(以下本田)が最初に言った
ーー属人化って、頑張ってる証拠なんですよ。でも、仕組みがなければ人が疲れてしまう
この言葉がとても印象的でした。
確かに" あの人しかできない仕事 "は最初は頼もしいけれど、会社全体で長い目で見るとリスクにもなっていきます。
ーー人に頼るのは悪いことじゃない。でも、仕組みに頼れるようになると、その人ももっと楽しく働けるんです!
本田のこの提案に私も思わずうなずきました。
そこで本田が提案をした3つの内容をご紹介します
▼ステップ1:まずは " 見える化 " から始める
最初に取り組んだのは、" どんな仕事が・誰に・どんな手順で回っているのか " を整理すること☝
そのため本田は、現場社員の方へのヒアリングを行い、
業務フロー図と
簡単なマニュアルを作成しました。
この時に大切なことは
◆―――――――
新しいシステムを入れるより、まず “ 今どうやっているか? ” を見えるようにすること!―――――――◆
実際に工程を図にしていくと
・同じ作業を二重でしていた
・紙での確認が無駄に多い など....
改善できるポイントがどんどん出てきました。
▼ステップ2:情報を“共有”できる場所をつくる
次の課題は「情報の置き場所」
この工場では、図面や工程表が各人のパソコンやUSBなどに分散していて、「
どれが最新かわからない」という混乱が日常的に発生していました。
そこで本田が提案したのが、
チャットツールとクラウドの併用運用。
案件ごとの進捗はチャット上のスレッドで共有し、図面や資料はクラウド上に集約。
" どの案件がどこまで進んでいるか "を誰でも確認できる環境を作りました。
◆―――――――
" 人に聞く前に見る ” を習慣にできると、みんなが安心して休める職場になる―――――――◆
情報が整理されると、「あれ、聞かなくてもわかるね!」という瞬間が増えた様で、現場の空気が穏やかになっていったそうです。
▼ステップ3 :" ナレッジ共有 ” を文化にする
最後に大切なのは『一度きりの共有で終わらせない』こと!
弊社でも取り入れているように、クライアント企業にも社内チャットの “
ナレッジ共有チャンネル ” を導入しました。
社員が分からなかったことやトラブル事例を投稿し、“
再発防止ノート ” として残していくスタイルです。
クライアント社長からは、
ーー最初はみんな「そんなの無理だよ...」って言ってたけど、いまは “
自分の知識を残すのが楽しい ” って言ってくれるようになった
と笑顔で教えてくれました。
社員の方の小さな習慣の積み重ねが、会社全体の安心感につながっていったとてもいい実例だと本田とクライアント社長の話を聞いて感じました☺︎
❁今日のまとめ❁
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人の頭 から
みんなの手元 へ
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属人化の解消は、効率化だけの話ではありません。「社員が安心して働ける環境づくり」そのものです。
人に頼る優しさも大切。でも仕組みに頼れるようになったら、もっと人に優しくできる。
仕事のノウハウを人の頭の中から、みんなの手元へ。それが、会社を強くし、人を笑顔にする第一歩だと感じました。
/// 同じように悩む方の少しでも何かのヒントになれば.... ///