西中 大史：取締役 （グローバルイノベーション事業 担当）
事業内容を教えてください。
グローバルイノベーション事業（以下略称「GI事業」）では、日系大手企業と国内外のスタートアップをつなぐ事業を展開しており、日本企業の変革および大手企業のオープンイノベーションの推進の支援をしています。
近年、米国シリコンバレーをはじめ、世界各地でテクノロジーを駆使した革新的なスタートアップやサービスが生まれる中で、既存産業の大企業はイノベーションの要請が高まっています。その中で、国内大手企業担当者（主に新規事業開発・経営企画担当者など）は、自社のオープンイノベーションを推進するために様々な情報を日々収集しておりますが、「今後伸びる市場や技術トレンドが分からない」「良いスタートアップを探すことが困難」「英語の情報だと工数がかかる」といった課題を抱えています。一方、国内外のスタートアップも「日本マーケットへの進出を考えているが、良いパートナーがいない。」「日本の大手企業と資本/業務提携をしたい。」などといった課題を抱えています。
当社は、成長産業に特化した情報提供サービスや、大手企業向けの各種ソリューションを通じて、日本の大手企業と国内外のスタートアップの両者の課題解決を支援しています。
両者の課題に対してGI事業では、企業変革における様々なソリューションを提供しており、とりわけ世界のイノベーション動向や国内外の先進スタートアップの調査を一気通貫でできる情報プラットフォーム「BLITZ Portal」を法人向けに提供しています。 また、国内外のパートナーと連携しながら、新規事業の戦略立案や実行支援、人材育成プログラム、スタートアップとのマッチングをサポートしています。
立ち上げの経緯を教えてください。
GI事業は、当社の社是である「事業家創発」から生まれた事業です。『ベンチャー通信』や『自治体通信』といったメディア事業を主力に会社が成長していくなかで、シリコンバレーのスタートアップに関連する新しいメディア事業を立ち上げようと考えたのがGI事業創設の原点となりました。
実際に私自身も現地シリコンバレーに駐在し、現地でのメディアの立上げやスタートアップ関連イベントの開催、スタートアップの調査活動などを行ない、その活動を経て、現在の事業体に至っています。
事業の強みは何ですか？
GI事業の強みは、２つあります。
１つは、長年のメディア活動で培った ” 情報編集力 ”です。
世界中の膨大なスタートアップ・技術情報の中から、日本企業に必要と思われる情報をピックアップし、タイムリーに日本語でわかりやすく解説しております。これは『ベンチャー通信』や『自治体通信』といったメディアを長く運営して培ったノウハウだと考えています。
もう１つの強みは業界ネットワークです。取材活動を通じて培った国内２万社、海外1,000社超のスタートアップ（2023年10月末時点）や研究機関、ベンチャーキャピタルなどとのネットワークを生かし、提供情報の質を高め、かつマッチングにも生かしています。
強みを生かして当社は、メディアとしての中立的な立場でエコシステム（※）に価値提供する中で、それぞれのプレイヤーの有機的な繋がりを生み出すことができています。
（※）エコシステムとは、企業間でパートナーシップを結び、それぞれの企業が持つ技術や知識といった強みを活かしながら、共存共栄を図る仕組みのこと。
今後のビジョンを教えてください。
日本のイノベーションエコシステムの発展に貢献することです。そのためにGI事業部として、エコシステムを構成する大企業やスタートアップ、投資家、アカデミアなど、あらゆる事業体の進化に寄り添う存在でありたいです。そのために当社の持ち味を活かしながら、我々が支援できることを広げていきたいと思っています。
