日酸TANAKAを知る
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【新プロダクト開発者対談】
職種横断チームが生み出した“高級車のようなレーザ切断機”

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プロフィール

■花木 恭二(埼玉工場 設計部 部長)
■安蔵 倫治(埼玉工場 設計部)

スポーツカーのような流線形のボディ。漆黒の表面に輝く赤、青、白のLEDのライン。日酸TANAKAの新型レーザ切断機『FMRⅢ』は、極めて斬新なデザインだ。次世代の主力製品にするべく、2022年にリリースされた同機は、設計や営業など、職種の垣根を超えたプロジェクトチームで開発を進めたという。そこで今回は、チームを牽引した花木恭二と、メンバーの安蔵倫治による対談を企画。共に設計部に所属する2人に、新型機の開発秘話や、新製品を次々に生み出す日酸TANAKAの企業風土などについて、語り合ってもらった。

切断スピードが現行機種の3倍以上にアップ

──お二人は、2022年に日酸TANAKAがリリースした新型レーザ切断機『FMRⅢ』の開発に携わったそうですね。どのような特徴があるマシンなのか、解説をお願いします。

花木 当社の主力製品である厚板用レーザ切断機『FMRⅡ』の後継機に当たりますが、機能面やデザイン面を一新。もはや、全く新しい機種と言っても良いくらい、レベルアップしています。例えば、切断性能では、より高出力のレーザを用いたり、レーザを照射するヘッドの動きを制御する技術に改良を加えたりすることで、現行機種の3倍から4倍の切断スピードで、しかもより高い精度で切断できるようになりました。
 
厚板用レーザ切断機を使われるお客様は、造船業や重工業、重機メーカーなどが主です。厚板を大量生産するので、切断スピードのアップによる生産効率向上の影響が非常に大きい。そのニーズに応えられる性能だと自負しています。実際、展示会で『FMRⅢ』による切断のデモンストレーションをした時、見学している方が口々に「速い!」と驚いてくれました。
 
安蔵 他にも、お客様の生産効率を上げる工夫が沢山あります。例えば、“キレイに切断する”能力を一層、向上させました。切断のために溶かした鉄が切断面に付着してしまうと、それを除去するための二次加工が必要になりますが、当社のレーザ切断機は、切断しようとしている板の形状に合わせてレーザ照射をすることで、付着物が発生しないように切断できる。『FMRⅢ』はその能力を更に高めているので、二次加工は不要になります。
 
今後は、「垂直ではなく斜めに切断したい」といったお客様のご要望にも応えていきたい。現状では、切断面を斜めにしたい時は、垂直に切断した後、更に加工している。『FMRⅢ』の高出力レーザであれば、レーザヘッドと切断面との距離が遠くても良いので、斜めに切ることもできるはず。これからその機能を実用化して、お客様の二次加工の手間を省くことに貢献していきたいですね。

カッコ良いマシンでお客様の人手不足を解消

──お客様の工場の生産性をアップする機能が強化されているわけですね。では続いて、デザイン面についての特徴を教えて下さい。

花木 ドイツ製の高級車をイメージして、カッコ良さを前面に出したデザインになっています。流線型で漆黒のボディに、赤、青、白のLEDでラインを描いた。機種名のロゴは、シールでも塗装でもなく、ボディ表面から浮き上がって見えるように突起状にして、LEDで光るように。部材同士をジョイントするビスが見えないようにすることにもこだわりました。工場の中に据え付けるもので、ここまで「見た目」にこだわった機械は、滅多にないでしょう。
 
この斬新なデザインは、開発チームの中の営業職のメンバーが発案したもの。「お客様が抱える人手不足の問題を、解決したい」という想いからの提案でした。営業で訪問したメーカーさんの大半は、「今、若手人財の採用や定着に苦労している」と。その一方で、「若いメンバーは、工場にカッコ良いマシンがあるとモチベーションがアップする」という話も聞き、新型機のデザインをスタイリッシュにすることを思いついたそうです。
 
安蔵 デザインを根本から見直したことで、機械を動かす作業者の方の安全性を向上させることもできました。例えば、これまでレーザーヘッドのメンテナンスは、レーザが照射され、切断が行われる危険エリアに作業者の方が入って行っていました。それを、レーザヘッドを機械の操縦席まで移動させられるようにして、操縦席からメンテナンスできるように。
 
他にも、操縦をタッチパネルの操作だけでできるようにしたり、作業者の方にとっての快適性も追求。このマシンを操縦することが、「最先端の仕事をしている」という誇りを持つことに繋がって、少しでもモノづくりに携わる若い人が増えることに貢献できたら、とても嬉しいですね。

流線形のデザイン実現へ3D CADを習得

──ほとんど、イチから新しいマシンを作り上げたようなものですね。開発に当たって、相当に苦労したのではないでしょうか。

花木 そうですね。一番の問題は、スケジュールに全く余裕がなかったことです。2021年10月にプロジェクトをスタートさせ、翌年7月の展示会にデモ機を出品しました。ですから、開発期間は実質、半年ぐらい。短期決戦になることが分かっていたので、プロジェクトメンバーは、普段からコミュニケーションが取れているメンバーに限定しました。例えば安蔵君は、同じ設計部で、とても信頼できるメンバーですし、私と家が近所。毎日、自動車通勤する私の車に同乗してもらい、プロジェクトの打ち合わせをしていましたね。
 
安蔵 お陰で、プロジェクトリーダーである花木さんの方針をしっかり理解でき、方針からズレることなく、最短距離でゴールに到達できたと思います。その一方で、私自身が一番、苦労したのは、流線形のデザインを実現すること。私としては、少しでもデモ機の製作時間を短縮したかったので「直線的なデザインにしましょう」と。でも、営業のメンバーは「是非とも、流線形に」と譲らなかったので、チャレンジすることに。
 
曲面の多いデザインを可視化するには、3D CADが適しています。私はそれまで扱った経験がなかったのですが、社内で扱える方に教えを乞うたり、マニュアルを閲覧したりして、何とか使えるまでに習得。設計全体の整合性を図ったり、プロジェクトメンバー同士や社内外の関係者と新型機のデザインイメージを共有したりするのに、3D CADをフル活用しました。そうした苦労の甲斐あって、流線形のボディのデモ機が完成した時は、「早く皆に見せて、自慢したい!」と思いましたね。

お客様の声をバックに若手も発言できる

──日酸TANAKAが『FMRⅢ』の様に、画期的な新プロダクトを生み出せる理由を教えて下さい。

花木 “お客様第一主義”で、お客様からのご意見やご要望を、製品開発に活かすようにしてきたことが大きいのではないでしょうか。物理的に不可能なご要望でない限り、「それはできません」とは言わないのが日酸TANAKAの基本姿勢。お客様のご要望に合ったものを実現するために、常に挑戦する姿勢を持っていることが、良いプロダクトを生み出せる土壌になっていると思います。
 
安蔵 お客様のご要望を把握するため、製造職であっても必ず、お客様の元へ直接、出向いて、当社の機械を設置する工場の様子を見学させていただくのが日酸TANAKA流。そして、その見聞を社内に持ち帰り、常に「お客様はこういう機能を求めている」「お客様はこの点を課題に感じている」ということを元に、開発のアイデアを出すのです。
 
作る側である私達だけの論理で、開発アイデアを出し合うと、どうしてもベテランの意見が通りやすい。でも、当社は全員が「お客様の声」を元に発言するので、若手の意見も平等に尊重されます。そして、時には、若手が斬新なアイデアを出して、それが採用される。日酸TANAKAが画期的なマシンを開発できるのは、そういう点が大きいかもしれませんね。

──若手でも最先端のマシン開発に携われるチャンスがあるのですね。では最後に、それぞれの今後の目標を聞かせてください。

花木 今後も、『FMRⅢ』の様な新しいプロダクトの開発に携わり、数多く、世に送り出していきたいですね。より良いモノづくりをしていくために、プロジェクト単位で、メンバーが「今回は私も参加したい!」と自発的にジョインできるような仕組みを作ることも考えています。
 
安蔵 今回はレーザ切断機の開発に携わりましたが、プラズマ式や酸素ガス式の設計経験も増やしていきたいです。より高度な切断を可能にする技術を開発するには、様々な切断技術の知識が必要だと、今回のプロジェクトで実感したので。設計者として、より幅を広げていくことが目標ですね。

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