社長、今日も語ります
トーコの取材ノート

DXは人の気持ちが動いて初めて進むもの

〜社長に聞く、社内DXを進めるための2つの方法〜
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こんにちは。バックオフィスで働くトーコです
気づけばまた書いています。いつか誰かに届けばと今日もコラムを執筆しています

✦ Column written by Re/CTO✦ 2025/11/7

「うちの社員、システム苦手で…」から始まるDXの第一歩

今回は....誰でもできる入り口設計の話です。

最近、社内のDX*(デジタルトランスフォーメーション)やシステム導入についてのご相談が増えてきました。
でも、どんな会社も最初の一歩は同じ。
「うちの社員、IT苦手なんですよ…」というひと言から始まります。

今回は、そんな中でも特に印象に残っている老舗化粧品メーカー社長とのお話をご紹介します。

*デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、ITの力で借りて“働く人がラクになる仕組み”を作ること

相談内容 ◤ 社員のITリテラシーが低くて、DXなんて無理じゃないのか? ◢

今回ご相談いただいたのは、長い歴史を持つ老舗化粧品メーカーの3代目の社長さん


ーーうちはね、社員がみんな真面目で頑張り屋なんです。でも、新しいことにすごく抵抗があって…

そう話すクライアント社長の表情には、“ なんとか会社を変えたい ”という強い意志と、“ でもどうすればいいかわからない ”という葛藤が混ざっていました。
聞けば、現場では美容部員の高齢化が進み新しい人材もなかなか定着しない。そのうえ、売上も年々右肩下がり。

ーー人が減っていく中で、売上も毎年少しずつ下がっている。だけど、いまのメンバーでなんとか新しい仕組みを作りたいんです!

という想いからクラアント社長が考えたのが、社内DXの推進。つまり、ITやシステムを使って“少ない人でも回る仕組み”を作りたいという挑戦のご相談でした。


☆★☆☆★☆☆★
過去のコラム(この仕事、あの人しかできないをなくしたい
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☆★☆☆★☆☆★



この相談に対応したのは、今回ももちろん弊社のエンジニアのチーム(J-all)です。

一番の悩みは、社員のITリテラシ。
「" 新しいシステム "と聞くだけで、顔が引きつるんです。」社長は苦笑いしながら話してくれました。

しかし現場の声はもっとリアルですした。

・いまさら新しいこと覚えたくない...
・パソコンもやっとメールができるレベルなのに…
・システムなんて使いこなせるわけない...

社長の想いと、社員の現実の間には大きなギャップがありました。
私も過去アナログ人間だったので、現場い気持ちがとてもわかります^^;
システムを入れたらいいのは頭では十分理解できます。ただ、それをすることで増える現場の負担を考えると慣れている今までの方法が一番楽だと思ってしまっていたからです。
双方の気持ちが痛いほどわかるな、、、と思いながら聞いていました。

そこで弊社社長(以下 本田)がこう切り出したのです。


ーー大切なのは、難しいことを“できるようにする”より、“難しく感じないように設計する”ことですよ


なるほど…。確かに!
どれだけ立派なシステムを導入しても、『現場が使わない』ならそれはただの飾りです(私もそうでした)
そうならないために、“ 簡単に使える仕組み ”を作るということが何よりも大切だということでした。

そこで本田が提案をした2つの内容をご紹介します

▼ステップ1:" 誰でもできる"仕組みにする

まず、現場の社員が触れる操作を“ できるだけシンプル ”にすることが何よりも重要。
たとえば...

◆―――――――
・ボタンの数を減らす
・専門用語を使わない
・“どこを押せばいいか”を見た目でわかるようにする
―――――――◆

などなど。

実際にクラアント社長が最初に考えていたシステム画面は、メニューが多すぎてまるで迷路のようでした。
でもこれはよくあることなんです!だってみなさんもどうせやるなら、やりたいことをモリモリにしたくないですか?

でもねこれが大きな落とし穴なんです。
一見充実して見えますが、せっかくの機能も使われなければ宝の持ち腐れなんです。

そこで、クライアント社長にはできるだけシンプルにを提案し、画面を整理して一番使う機能だけを大きく表示することなど伝えシステムの設計をしていきました。
この方針に切り替えたことで「システムが前より怖くない」「テンパらないから触ってみようと思える」そんな声が増えました。


☑︎ 使われる設計=最初の成功体験が生まれると、次のステップへスムーズに進むことができます。




▼ステップ2:“ 入り口設計 ” で最初の成功体験をつくる

もうひとつ大事なのは、最初のハードルを下げること。
私たちはつい、“全部を一気に変えよう”と考えがちですが、それはDXを嫌われる一番の理由でもあります。そこで、まずは「これだけやればOK」という小さな入り口を作ること☺︎

たとえば....

◆―――――――
・朝の報告を紙からフォーム入力に変えるだけ
・お客様リストを一箇所にまとめるだけ
―――――――◆

" 〇〇だけ " と決めてやってみる。最初から完璧を目指さず、“ 1回使ってみたら便利だった ”という経験をしてもらうことが大切です。

ーー“便利だな”と思う瞬間を体験できれば、そのあと自然と自分から使い始めますよ

本田がいったその言葉通り、社員のみなさんは少しずつ前向きに使い始めてくれました。ちなみに今ではかなり使いこなしてくれていて、社員同士でディスカッションをするくらいにまでなっているようです(笑)

私も同じでした。最初の成功体験が「IT=怖いもの」から「IT=助けてくれる味方」へと気持ちを変えてくれた成功体験があったので、今の私がいます。


結局のところ、DXって“技術の話”ではなく、“人の気持ちの設計”なんだと思います
老舗化粧品メーカーの現場でも、社員さんたちは最初こそ警戒していたものの「自分たちのためになる」とわかると少しずつ前向きに関わってくれるようになったそうです

❁今日のまとめ❁



最初のきっかけをいかに自然に使えるものにするかによって、社内DXが進むかが決まる


「使わせる」のではなく、「簡単だから使いたい!」という導線を作る。DXは、人の気持ちが動かないと進まないということがわかりました。
そしてそれが、本当に必要なDXの第一歩なのだと感じました。



/// 同じように悩む方の少しでも何かのヒントになれば.... ///
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